数年が過ぎ、あなたの下の名前は惜しまれながら退団した。
あの日の舞台の輝きは胸に残ったまま、新しい日々が始まった。
朝は2人でゆっくりと目を覚ます。
あなたの下の名前が目を擦ると、
隣にはいつも彩凪が微笑んでいる。
朝食は2人で作ることもあれば、
時々お気に入りのカフェに出かけることもある。
彩凪はフライパンを振りながら、
あなたの下の名前が笑う姿を見つめる。
あなたの下の名前はその横でコーヒーを入れながら、
何気ない会話を楽しむ。
昼間はあなたの下の名前が新しい仕事や趣味に取り組む間、
彩凪は読書をしたり、部屋の片付けをしたり。
時には一緒に散歩に出かけ、歩きながらお互いの舞台の話や
昔の失敗談を笑い合う。
夜は2人でソファに座って映画を見たり、音楽を聴いたり。
あなたの下の名前が眠くなると彩凪の胸に顔を埋めて、
小さな吐息を漏らす。彩凪は優しく頭を撫でながら、
安心して眠るあなたの下の名前を見守る。
疲れた日も、忙しい日も、2人で一緒にいれば大丈夫。
小さなキス、肩に寄り添う温もり、笑い声。
それだけで、心が満たされる。
夜の静けさの中、2人はベッドに並んで眠る。
あなたの下の名前は彩凪にしがみつき、
彩凪は優しく抱きしめる。
舞台の輝きも、観客の拍手も、
もう過去のものになったけれど、
2人で紡ぐ日常が、何よりも美しく美しく
何よりも大切だった。
小さな声で交わすその言葉の奥に、
2人だけの確かな幸せがあった。
そして朝が来れば、また一緒に笑い、話し、
過ごす日々が待っている。
舞台を降りても、宝塚で得た絆は色褪せず、
2人は穏やかに温かく、幸せな日々を紡いでいった。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!