第32話

三十一話
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2024/05/16 11:39 更新





あなた
あ゛ー…づがれだー…
糸師冴
おっさんかよ
私達は部屋へと戻り、私は冴より先にお風呂を済ませた




あなた
次、入りな。ちび◯る子ちゃんはお風呂あがってからね
糸師冴
……早めに済ませて来る



どんだけちび◯る子ちゃん好きなんだよ

冴がお風呂に入ったのを確認し、私はカーディガンを着てベランダへ出た





外はすっかり真っ暗だ。昼間には見れない夜景と星が綺麗に見えた
私はそれを見ながらスマホを取り出し、着信をかけた
 




あなた
……ごめんね、急に






 



あなた
凛。
糸師凛
『……別にいい。』
スマホの中から聞こえる声。






お互い暫くの間沈黙した。変な空気に余計緊張が走る


……私は凛に返事をしなければならない。これで凛のプレイに不調が出るかもしれないのは承知済みだ



でもモヤモヤが残ったままでも駄目だ。ならスッパリ切ったほうがいいだろう
 

あなた
……
糸師凛
『………』


とは言ってもどう切り出せばいいんだ…

糸師凛
『………いたずら電話なら切るぞ』
あなた
待て待て待て待て
糸師凛
『…んだよ。なんか用があってかけたんだろ』
あなた
え、と…それはそう、なんだけど…言いづらいと言うかなんというか…
糸師凛
『……返事のことかよ』


…やっぱり気づくよね、こんな気まずそうにしてたら…


凛も勇気出してくれたんだから私も出さないと!!

言うぞ私!!
あなた
…そう、あのね、返事のことなんだけ_





糸師冴
…おい、あなたに手出すほど強くなったのか?凛。



あなた
へ……



後ろをバッと振り向くと、険しい表情をした冴が立っていた。




お風呂出るの早くない!?髪も乾かしてないし…そんなにちび◯子ちゃん見たかったわけ!?



あなた
さ、冴…今はちょっと…

糸師冴
あなた、貸せ



そう言って冴は私が返事をする間もなくスマホを取り上げた

糸師凛
『…なんだよクソ兄貴。今更あなたが惜しくなったか?…それとも俺に取られるのが皮肉か?』

先程私と話していたときより明らかに声色が違う。


………まだ…戻れないのか


糸師冴
妄想通りだと思うな。俺はただこれからあなたとの約束があるからさっさと終わらせろと伝えに来たんだ


糸師冴
それにお前相手でもあなたは絶対に渡さねえ

糸師凛
『…どうだかな。クソ眼鏡から聞いたぞ。こっちが負けたらあなたはてめえにつくってな』


絵心さんまさかマネージャーさんと連絡取ってる…!?




……いや私さっき絵心さんに報告したわ。
てかブルーロック情報網えぐすぎだろ。めっちゃ早く伝わるじゃん
糸師冴
…それがどうした
糸師冴
お前相手に負けるようなヘマしねえよ。完膚なきまでに潰してやる
糸師凛
『やってみろクソ兄貴。あのときの俺のままだと思うな』


糸師冴
………あなた、早く終わらせろ。先に入ってる


冴はそう言い、私にスマホを渡すと部屋へと戻っていった
あなた
…ごめんね凛、後でしばいとくから…
糸師凛
『いや、いい。それより_』

蜂楽ちゃん
『あー!!凛ちゃんが電話してる!!』
潔ママ
『うわまじじゃん!友達いたんだな!』
うおすっげえ懐かしい声



糸師凛
『あ゛!?うるせぇてめえら!』


凛が声荒げてる…笑

あなた
え、えと…楽しそうでなにより…?
糸師凛
『あ?全然楽しくなんか_』
蜂楽ちゃん
『えーっ!!電話の相手あなたちゃん!?電話番号知ってたの凛ちゃん!』
潔ママ
『えっあなたさん!?お久しぶりです!』
あなた
おーw久しぶり〜!元気?
蜂楽ちゃん
『元気元気!あっほらほらちぎりんと玲王っちと凪っちも!ひおりーん!!』
糸師凛
『…っ、おい!お前ら…!!』
潔ママ
『まあまあいいじゃん、皆あなたさんに会いたがってんだよ』
あなた
えっ私に?
潔ママ
『はい、皆あなたさんにとても助けてもらってたので…ほら、スポドリとか記録とか…』
あなた
…そっかぁ……そうだね、
蜂楽ちゃん
『あー!凛ちゃんはダメ!もうじゅうぶん話したっしょ!』
糸師凛
『あ゛!?元々は俺が_』
千切
『はいはい順番なー』
千切
『…えっ…と、はじめましてあなたさん。俺千切豹馬。覚えてないかもだけど。』
あなた
いや!うっすら覚えてるよ!あのトップスピードの子だよね?
千切
『うっすら…笑』
あなた
ごめんごめん!でも印象には残ってたよ〜!
蜂楽ちゃん
『はーいお時間でーす!』
千切
『これ握手会制度なの?』
蜂楽ちゃん
『はい次玲王っちと凪っちね!』
『…んぇ…誰?』
玲王
『ほら、いつもスポドリとか作ってくれてたあなたさんって人』
あなた
えっと…天才くんと御曹司くん…かな?
玲王
『!!そうです!玲王です!あの!いつもあなたさんにはお世話になってて…』
『ん〜…めっちゃありがたかった〜、早く帰ってきてね』
あなた
はいはい笑、戻って来るまで頑張ってね
『任せろ〜』
玲王
『はい!』
ひおりん
『お、僕の番?』
あなた
氷織くん!…だよね?
ひおりん
『ふふっ、そうやで、あなたちゃんよお覚えとったね』
あなた
いやいやいや…モニターで見てたけどめっちゃ綺麗に効率的に動いてて凄かったし…
ひおりん
『そんなに褒められるとくすぐったいわ』
ひおりん
『…せやね、ちょっとは頑張ったかもしれへんね。あなたちゃん、僕頑張るさかい。見ててや』
あなた
うん、応援してるよ!
潔ママ
『…改めてあなたさん、俺ら頑張って勝つからあなたさんも応援してくれ』
蜂楽ちゃん
『そーそー!糸師冴に流されて向こうの応援しないでよね!』
あなた
分かってるよ笑…頑張ってね、皆。ちゃんと見とくから
潔ママ
はい!…じゃあ凛に代わりますね



糸師凛
『……はぁ…』
あなた
ははっ、凛お疲れ様。安心したよ、ちゃんと馴染めて
糸師凛
『あいつらが突っかかってくるだけだ』
あなた
なんだかんだいってそれを受け止めてるの可愛いね〜
糸師凛
『うるせえ』
あなた
…さっき皆に言った通り、ちゃんと見ておくから。私が見てるとこでヘマしたらゲンコツだからね
糸師凛
『その必要はねえよ。絶対に勝つからな』
あなた
…そっか、期待してるよ
糸師凛
『……あと』
あなた
ん?
糸師凛
『返事はやっぱいい。まだ兄貴のこと好きなんだろ?』
あなた
……
糸師凛
『兄貴なんか忘れるくらい好きにさせてやるから待っとけ』
あなた
うん、期待してる笑……じゃあ。



そう言い私は電話を切った。






私は綺麗な夜景と星を背に、冴の待つ部屋へと戻った


















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