カフェのドアを開けると、驚いた様子のカフェのオーナー・手毬さんが見えた。
今まで仕事中にカフェに入ることはなかったけど、会議をするのならここが最適だと思う。
朝に弱い人たちはなかなか起きず、半強制的に引き摺り出されてたけど。
呆れつつもどこか笑っているように見えるのは、きっとこれが私たちの日常であるから。
大切な人と笑い合える日々が詰まったこの世界が朽ち果てるなんて、耐えられるわけがない。
口に人差し指を当て「内緒ね」と言う手毬さんは、やはりどこか大人っぽい。
相変わらず手毬さんの用意する軽食はどれも美味しそうで、見ただけでお腹が空いてしまう。
面倒くさがり屋な柚琉さんだが、話し合いの際はみんなをきちんとまとめてくれる。大人の余裕だろうか。
僕達は ″ 世界の破壊を止める ″ という共通の目的があるからか、性格は違えど意思疎通する場面は多々あった。
古より世界の指揮官の話は語り継がれていた。
世界の味方にも敵にもつかない存在であり、どちらに感情を傾けることはないという。
前までは世界の指揮官と呼ばれていたが、最近になって世界の指揮官と呼ばれるようになった。
誰かがそう呼んでいたから自然とみんなもそう呼ぶようになっただけで、実際、由来や呼び名が変わった理由さえも知らないのだ。
ただ一つ言えるのは、前までの指揮官とは違い今の指揮官は優しさを持ち合わせているらしい。だからこの世界も前よりかは平和に保たれているのだろうか。
破壊者は、その名の通り世界を破壊する者。
目的は不明だが、僕たちの敵なことには変わりなかった。
敵陣地に乗り込んだところで、敵は何人いるかも不明だ。流石に危険すぎる。
未知なる世界に飛び込むことが恐れ多いことは、皆分かっていた。
調停者は中立的立ち位置にいる人物の集まりだ。
世界の指揮官も大きく分けるとこのグループに属する。
僕たちは守護者で世界の破壊を止めるべく動く集団。いつもこうして集まっては作戦会議を繰り広げている。
世界の果てに居ると噂はされているが、実際真偽さえもわからない。
世界が ” 戦場 ″ となることは皆避けたいに決まっている。それでも戦わなければならない。その理由がぶつかり合った結果がこのザマだ。
争って敵を倒したところで何も生まれない。それはここにいる誰もがわかっていることだ。
世界の指揮官にとっては僕達も彼らも所詮同じ。僕達の間に善悪なんて存在しない、互いの正義を貫き通すだけ。
それでも、いつかぶつかり合ってしまう。
この世界の命運をかけた戦いは、いつか繰り広げられてしまう。
______ 僕達と彼らの想いが混ざる、決してないのだから。
頭を悩ませていたのは、破壊者。
悶々と書類と向き合ってははぁ、と溜め息をつくの繰り返し。
言いかけた言葉はギリギリで飲み込んだ。
くむは分かっていそうで何もわかっていない。勘は鋭いのに、普段はどこか的外れだ。
世界の核。
破壊者、守護者の両者が追い求めているものだ。
虹泉は、世界の七か所に分散している。
その在処を知るのは世界の指揮官のみで、他はなんの手がかりもなかった。
虹泉が全て破壊されたとき、この世界は終わりを告げる。
灰色に濁ったこの世界がなくなる。
長きに渡って存在し続けた世界に終止符が打たれるまで、あと______
視界が淡く霞んでいる。
暗闇に包まれた水底に手を伸ばす。
白く美しい真珠に、手を伸ばすように。

* 神楽 手毬
カフェのオーナーを務めるお姉さん気質な女性。
落ち着いているが時々ノリに任せてとんでもないことになったり。司令塔系のものを好む。
世界の破壊を止めるために動く。
「 手毬は良縁を結ぶという意味合いがあるの。きっと世界とも良縁を結べるはずだわ 」

* 白夢 桜華
妹気質で甘えん坊な女の子。
寂しがり屋で褒められて伸びるタイプ。
世界の破壊を止めるために動く。
「 世界が白紙になってしまう前に、世界に華を咲かせて 」

* 黒瀬 蒼埜
優しくおとなしい、17歳の女の子。
遠慮しがち。
世界の破壊を止めるために動く。
「 私達は常に黒い世界の瀬戸際にいる。運命分かつ世界を、好き勝手にはさせないから 」

* 宵坂 遥灯
マイペースで軽い18歳の男の子。
やるときはやる、有言実行なタイプ。自己犠牲しがち。
世界の破壊を止めるために動く。
「 待宵の哀しき夜よりも、遥か遠くに見える灯りに手を伸ばして 」
脅威の3000文字。
全員を上手く出し切れてなくて申し訳ないです、、5話以内には全員出し切ります🙌🏻♡
皆さん一人一人のメイン回も作っていく予定なのでお楽しみに!!
朝が弱くて無理やり引き摺り出された自覚ある人いるかも。
そしてそして!!感想コメ本当にモチベになってます、めちゃくちゃ嬉しいですありがとうございます!!😭😭全部嬉しすぎて泣きそうになりながら読んでます。
作者のやる気に繋がるので感想コメくださるとすごく嬉しいです🙏🏻💞
今日は間に合えばもう1話投稿する予定です!そちらもお楽しみに!!




























編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!