ああ、はやく角名のところ行かなきゃ…
そう思いながらも足取りは思い。
部活前だからか廊下は閑散としている。
後ろから弱々しい声がした。
ふりかえると、少しだけ制服が大きく見える
女の子が立っていた。
そう答えると
女の子の表情は一気に明るくなった。
安心したようで息を吐いて、
それから、ぎゅっと手を握りしめた。
バレー部という言葉に少し胸がざわつく。
まっすぐ、大きくて濁りのない目で見つめてくる。
目線の逃げ場がなくて視線を泳がせてしまう。
私は少し考えて頷いた。
その瞬間、有紗は何度も何度も頷いた。
憧れ…
前の私じゃ、言われたことも無かったな…
この今の朝霧あなたになる前の私は
期待されることも、
頼られることも、
そもそも、見てもらえることすらなかった。
なのに、今は…
「先輩みたいになりたい」
なんて、…
当たり前のように向けられる言葉が、
私の心に大きく乗りかかってくる。
有紗は、ほっとした顔をして笑っている。
私は曖昧な笑顔をして、また頷く。
またひとつ、
前の自分にはなかったものを、
当たり前みたいに受け取ってしまった。
next…
有紗ちゃん!新キャラ登場です!
私のなかのイメージでは内気で小さくてかわいい子という
感じです、
今日はもしかしたらもう1話投稿できるかも!











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。