東方幻想録〜完結編 最終話〜「笑顔」11:36〜
幻想郷を賭けた最終決戦は、一時はルビーの圧勝
だったが、キラによる能力のおかげで畳み掛けて
霊夢たちの勝利となった。
そして、ルビーの過去を聞きやるべきことを告げた
今、空気はシーンとしていた。
キラと紅葉の言い合いのようなじゃれ合いの様子を
見たルビーはそう呟いた。
はは、と苦笑いをするルビーは、なぁと次の話題に
変える。
正義と悪。その解釈は、人それぞれ違う。
だから今回のルビーの言っていた正義も、正解なのか
不正解なのは分からないし、正義の本当の答えなんて
誰にも分からないのだ。
ただ、ザキの思うことは
ルビーが指を差した方には、ザキがいるところから
ほんの少し、離れた場所にいた。
駆け寄ってみると、ボロボロの上着の上にルビーの
上着がかけられていて、健やかな顔で寝ている。
血は出ているがそこまでの出血ではない。
ザキはあなたを抱えて、ルビーの近くに下ろした。
シスコンだな。いや兄じゃないけど。
ルビーは近くに下ろされたあなたを自分の足に頭を
置き、膝枕の状態にした。
そして金髪に近い赤みのある、長くてサラサラした
髪の毛を手櫛でとく。
そう罪悪感を感じながら、我が子を愛するように
次は頭を撫でていた。
ルビーはそっと手を伸ばし、あたしの頬に添える
ように触れた。輪郭をなぞるように、優しく指で
撫でられる。
膝に頭を預けたまま、そっとルビーを見上げる。
その視線に気づいたルビーは、優しい眼差しで
あたしの瞳をまっすぐ見つめ返した。
目を細め、そして目尻を垂れさせる。
起きたばかりでなかなか出ない声を押し出すように
言った。
「ずぅっと一緒にいる」
あのときにした約束は、少し破ってしまったけど
今からでも、まだ間に合うと思った。
東方幻想録 Fin
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。