深澤side
レコーディングを終えて
待機室に帰ってくると
目黒とあなたが椅子に座って話してた
朝の件もあってあなたの様子が
気になっていた俺はゆっくり近づいて
近い席に腰掛ける
蓮「大丈夫?」
あなた「ん?」
蓮「いや…週刊誌…、」
少し気まづそうにあなたに話しかける
あなた「ふふっ、心配してくれてるの?」
そんな目黒を見てフワッと笑って言うあなた
俺もずっと気になっていた。
でも俺からこの話題を出すことが出来ず
今日1日ずっとあなたの様子を伺ってた
蓮「無理してんじゃないかなって…」
あなた「ありがとう!心配してくれて嬉しい」
あなた「でもね?」
そう言ってあなたは真っ直ぐ目黒を見つめる
あなた「辰哉は絶対嘘つかないって信じてるし、」
あなた「この仕事してる限り嘘も書かれちゃう」
あなた「ファンの皆は辰哉があの人と付き合ってるって思っちゃうと思うけど…」
あなた「逆に私はラッキーかな」
何て言って"ふふっ"と笑う
蓮「えっ、ラッキー?」
あなた「そう!ラッキー!」
蓮「どうして…?」
あなた「私と辰哉がベッタリ引っ付いてもファンの皆はあの子と付き合ってると思ってるから、私と辰哉は付き合ってることバレない」
何て悪い顔をして目黒を見る
あなたは俺が思っている以上に強いのかもしれない…、
俺にはそんな発想は無かった…、
蓮「あなたすげーな…、」
そんなあなたを見て目黒も感心している
あなた「だから…辰哉にも皆にも気にしないで欲しい」
あなた「私は辰哉の事を信じてるし、皆の事も信じてる」
その時は俺は誓った
絶対あなたを裏切らない
今よりももっと大切にする!と決めた
.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。