第52話

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2024/05/23 05:35
あれから全く起きる気配を見せないシュガーの頬をつんつんとつつく。
Re「そういやソイツ居たな。」
てっきり忘れてたぜ。と爆弾発言を投下していくリーパーさん。
それでいいのかご主人サマ.........
シュガーが聞いてたら発狂モノだなと身震いしつつ、ぴくりとも反応を返してくれない彼を腕の中に収める。
『ふわ、』

羽がふわふわぁ~~......
猫吸いならぬしゅが吸い(他人事ではあるが甘そう)をしていると、明らかに不服を孕んだ声色が耳を掠める。
Fe「おいあなた。ソイツ男だッてコト、忘れンなよ。」
その声の主は右手に煙草を-......


持っているわけもないマッさんだった。
『何を言っているのさ。大体、君はこんな子供の私にヤキモチを妬くのかい?』
シュガーがとられて悔しいのは充分分かるけど今は私のだもんね!!
絶対に渡すもんかという意思を込めてベーッと舌を出す。
それを見たマッさんとリーパーさんは呆れたのか額に手を当てた。
この一連の動作が鏡写しの様だった事から、本当に"本"は同じ何だなと実感させれる。
そんな事を思っている私が
Re「(きっとそういう事じゃ無いぜ あなた...)」
Fe「(そういう事じゃァねェンだけどよォ......)」
二人が内心乱れているのを知る由もなかった。



黙ってしまった二人に何か申し訳ないなぁ~、と思い始めたその時
「「『!?」」』
星が落ちたのではないかと思わせる程の爆音が鼓膜を襲った。
一体何が-......誰が星を落としたんだ堕としたんだ
音が先に伝わり、少し遅れて揺れが到達する。
その仕組みは私の国でいう"地震"となんら変わらないモノな気がした。
先ず頭を守るという地震大国である私の自国の習わしのお陰か、二人に醜態を晒すことになったのは言うまでもない。
仕方ないだろ!?6弱はあったぞこの揺れ!!!
格闘の末どうにか平然を繕い顔を上げると、目の前には酷く怯えた様子の骨がいた。
「ッ、あなた.........」
『エラーちゃ、......』
色々言いたい事はあれど、私の手を逃がすもんかと握るその震えた手と
「ごメmeee ごmeeeン、あなたッ......」
ただはららかにはららかに涙を含み、
あたたかく息づいてくれるエラーちゃんに
『ん、』
何も言える訳がなかった。
背中に回った手に応えるように、私も彼の背中に手を回す。

此処にエラーちゃんが居るということは



『ナイトメアさんが来たんだ。』
星を堕落させた者の招待はきっと
 
悪の権化、ナイトメアさんだろう。

彼の名前を挙げた瞬間、エラーちゃんはぴくっと肩を震わせた。
過呼吸気味なエラーちゃんを安心させるように頭をゆるりと撫でると、次第に肩の上がり下がりがゆったりとしてくる。
それを確認した私は、リーパーさんとマッさんに向き合う
Fe「ア"ぁ......今は弄る気になンねェな......ぁあ"、?」
荒れたエラーちゃんを一瞥したマッさんは、フンッと鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
因縁の仲-.........?いや、そんな事言ってる場合ではない。
Re「状況は解った。奴は今何処に?」
Er「奴ハa今、無造作にi家ヲ壊shiてハお前wo探シて回ッてiiる。」
“お前”というのは勿論私の事だろう。
家を壊して徘徊している...?そんなの、全部私の所為じゃないか。
『私の所為で......』
本当にそうなら私は-......
Fe「お前、真逆とは思うが一人で行こうだなンて思ッてねェだろうなァ?」
読まれている...
Fe「そうだとしたら俺は反対だ。」
『なんで!!』
Re「何でも何も、お前が今行った所で潰されるだけだ。」
『でもっ!!』
Re「幸い、Nightmareの野郎は弱っている。今なら気付かれずに抜け出す事も容易だろう。」
腕の中で寝ているシュガーを抱き締める力がぎゅっと強くなる。
『でも、私、ここの人たちに、めいわくっ、かけてっ......』
Re「迷惑何て掛けられまくりだ。お前が不死身な所為で生死の法則ルールが乱されるわ俺のペースも乱されるわで散々だ!!今更何だその位!!そりゃ住民や建物には被害が及んでいるだろうがよ、生憎此方には『生命の女神』が居るんでな!お前の心配は杞憂って訳だ!!!」
Fe「流石に言い過ぎじゃァ......」
物凄い剣幕に思わずたじろぐ皆一同。
Er「あなた、行kooう。」
私の手を引き立ち上がるエラーちゃん。
Fe「俺も着いてく。護衛が二人ならまだ安心だろ?陰険野郎」
Re「否、寧ろお前が居るから不安なもんで。コイツを付ける。」
そう言って指指したのは私の胸の中ですよすよと眠るシュガーだった。
『なら安心だね「オイッ!!」
状況が状況なのに、こんな会話に不謹慎ながら笑ってしまう。

『いってきます。リーパー』
誠意を込めた「 いってきます 」
Re「嗚呼、ンじゃァな。」
例え魂だけに成ろうと、また必ず戻って来るから。帰って還って来るから。
『“ またね ”』

その時まで、少しの間お別れ。








また会おうね。リーパーさん。















天座 翠蓮様スポットライトありがとうございました!
なんと!?Runra*.~様3回のスポットライト有難う御座います✨

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