第14話

<四章④>
4
2025/12/21 11:31 更新
「ゲホッ…ッ…はぁ…」
最近、どうも調子が悪い。咳は止まらず体も重い。
風邪でも引いたのだろうか。

だがそんなことはどうでも良い。
私は最期の時まで、自分の好奇心を満たし続けていたい。
しかし、それもいつまで続けられるのだろうか。
生ける者には必ず、"終わり"が用意されている。
だがそれはランダムだ。

いつ来るか、誰も分からない。
そんな事を思っていると、後ろからコナーが声をかけてきた。
「おや、コナーか。どうしたんだい?」

「アリッサさん、その…俺に、何か隠してないですか?」
……彼は、考えが未熟だが勘が鋭い。
「何もないよ」
そう言うと彼は、少し不安そうな顔をしながら去っていった。
私は、勘が鋭い訳ではない。
しかし今回ばかりは、私でも分かる。

"人生とは一度きり"
生きていれば、何度か耳にする無神経な言葉。
はたしてそれは本当なのだろうか。
本当なのだとしたら、"輪廻転生"という言葉はいったい何なのだろうか。
輪廻転生は、このチュートリアルが終わった後にする物語なのかもしれない。
……
今日からは、日記をつけることにするかな。

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