「①ごめん と言って道をあける」
「②もっと言い方ってものがあるでしょ泣
と言って道をあける」
「③かっちゃんがどいたら? と言う」
普通は①を選ぶところだけど…………
今までそうしてきて好感度が上がらないんだから別のを選んだほうがいいのかな?
たとえば、③は違う、と言うか嫌だけど、②ならなんとか……
ただ気になるのが語尾の「泣」だよね。
かっちゃんに泣きついても『キメェ』と言われて爆破される自信しかない…
いや、いい!どうせゲームだ!!(狂)
僕はどうにでもなれと②を選んだ。
『かっちゃん……ひどいよッ、邪魔だなんて…グスッ』
oh…
かっちゃんの顔を直視しないですんでよかったよ…
今だけは「そして体育祭当日_____」に感謝したい。
『もっと言い方ってものがあるでしょッ……!!』
背を向けて走り去った。
後ろからは「バクゴー流石に今のは言い過ぎだろ!」「緑谷泣いちゃってたじゃん」
などと聞こえてくるが、…………ごめん!
それ言ったの僕じゃないんだ!
ついでに今走ってるのも僕の意思じゃないんだ!
まあ正直、自分の口から出るあまりに女々しい台詞に居た堪れなかったから逃げ去るのはいいんだけどさ。
せめてこれで何か変わってくれよ……!
頼むからっ!
そういえばかっちゃん、僕の前の席じゃないか!!
かっちゃんの「極力視界に入ってくんなカス」ステータスが嫌でも目に入ってくる。
それから体育祭までの2週間。
僕が何故か好感度が一気に49にまで上がったかっちゃんの情報スクリーンと「そして体育祭当日_____」テロップしか見えない地獄で過ごしたことは言うまでもない。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!