暗い部屋
何日経ったかわからない
でも、怖いはずのこの部屋が
いつの間にか、”静か”そう感じるようになってきた
ガチャッ
扉が開く
奥からナイトメアが姿を現す
彼はそう言って、ゆっくり近づいてくる
私は、逃げない 目を逸らさない
その変化に、彼は気づいていた
そっとしゃがみこみ、目線を合わせる
重厚感のある圧倒的な圧力は抑えられていた
一瞬の沈黙
あなたは、そっと息を吐いていう
少しおびえて、かすれた声が出てきた
空気が止まる
ナイトメアの目がわずかに見開かれた
問いかける声は、試すようで少しだけ不安を含んでいた
主人公はゆっくり首を振る
次の瞬間
ドンッ
壁に手をつかれ、距離が一気に詰まる
けれど、乱暴はされなかった
壁ドンなのに、触れ方が優しい
あなたは逃げなかった
その代わり、ナイトメアの外套の裾を、そっと掴む
その言葉で、ナイトメアは軽く息を吐いた
そう呟いて、あなたの前に深くしゃがみ込む
そして、そっとあなた腰にキスをした
これはもう、実験なんかじゃない
確かな愛情だった
立ち上がって、目を見る
腰に残るぬくもりは、怖いほどやさしかった















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。