あの怒涛の1日からもうすでに
3ヶ月が経過しようとしている
1月のあの日から季節は大きく
変わって春を迎えた
私は社会人生活2年目に突入し
先輩によるとあの双子は
らぴすくんは特待生推薦 、
らいとくんはスポーツ推薦で
まさかの同じ高校に入ったらしい
ほんとに仲が良いのか悪いのか … (
そして高校3年生だった次男の
心音くんは割と偏差値の高い大学を
目指していたからかもう1年
浪人することを決めたらしい
普通の受験生ならメンタルが壊れたり
もう一度受験生として過ごすことに
逃げ出したくなったりと大変だと
よく聞くが心音くんは意外にも
落ち着いていて1年浪人は覚悟していたと
大人な反応をしていたと先輩は驚いていた
私はというと順調とはとても言えない
会社が多忙期を迎えた上に
上手くいかないことばかりで
自己肯定感が下がる毎日だった
それでも彼がいつでもそばに居てくれる
そう考えるだけで私は強くいられた
そうやって心配そうに言う先輩
あの人はいつもすぐ自分を後回しにして
自分を優先させようとする
そういう優しさが私は好きだけれど
無理ばかりをする先輩は少し怖い
その日の帰りのこと
夜遅くまで残業を強いられ嘆きながらも
ギリギリに終電を乗ることができた
駅から家まで16分ほど徒歩で
帰っていた時 通りかかった公園が
夜にしては少し騒がしい様子だった
公園やコンビニの傍に不良たちが
屯している姿は別に珍しくはない
まあ割と都心に近いし東京なんて
不良やトー横キッズたちが沢山いるから
ただ 「 薬 」 や 「 たばこ 」など
物騒な言葉が飛び交っていた為
少し心配になって立ち止まってしまった
少しだけバレないように聞き耳を
立てていると身に覚えのある声が聞こえた
その声の正体はまさかのらいとくんだった
久しぶりに会うかからか高校生に
なったからか少し大人びている様子
周りにいるいかつい人達は
友達 ? 先輩 ? いやでも
タバコ吸ってるし チャラそうだし …
もう一度スマホを開くと
時刻は 12時 30分を過ぎていた
そのままLINEを開き 、
先輩に文面で伝えようとする
───── すると
そう言われてガラの悪い男達に
がしっと肩を組まれる
かなり酒臭くて怖い
見た目は大学生っぽい人や
タトゥーだらけの人など沢山いた
らいとくんの方を見ると
金髪のたばこを加えたお姉さんが
らいとくんの肩に抱きついていて
目が合うと少し睨んできた
不良って怖い … (
逃げようとも男たちにがっしりと
ホールドされていて1人の女性の力では
抜け出せそうにもない
周りは完全に不良たちに包囲されていて
逃げ場もなく詰められるばかりだった
──── 怖い
なんでこんな所に来たんだっけ私
彼氏の弟だからって言っても他人は他人
知らんぷりしておけばよかったのに
らいとくんは私に近づくと
周りの人にバレないように
耳打ちでそう伝えてくれた
… この子は何も分かっていないんだ
双子の兄への劣等感に感情が塗れ
目の前にある愛情に気づいてすらもいない
とにかくなにであっても
今彼を救い出さないといけない
なぜかそう思った
一番体格の大きい男の人に
がっしりと手を捕まれ 、
酔っ払って赤くなった顔を近づけられる
────── その時だった
🥫 < ゴッッ
まさかのらいとくんが
飲んでいた空の缶ジュースを
男の人目掛けて思いっきり蹴り 、
見事 頭に直撃 ←
らいとくんはその状況を
フル無視して気が済んだかのように
鼻歌を口ずさみながら私の手を
引いて その公園を後にした
NEXT .

















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!