第10話

No.8
269
2024/04/22 11:51
gv:side
俺が事故にあったのは150年前…
俺の家庭環境は最悪だったよ、笑
ピークは11歳の頃


母「あんたねぇ!!?親になんてことを言うの!?!」
gv「んぐっ…ごめんなさいッ……」
ガコッ
gv「あ"ァっ……」
母「たばこ買ってきて」
gv「だけど俺…」
母「口答えすんじゃないよっ!!!」
gv「ビクッ…」
gv「はい…」
暴力や、育児放棄、ろくに飯も食わせてくれなかった
夜中には知らねぇ男連れ込んで俺は外に出されて
真冬も真夏も、熱出しても看病なんて一切無かった
学校でもいじめられるし最悪だったよ
中学の頃な…
リッキーが転校して来たんだ



先生「転校生のリッキー君ですみんな仲良くしてね」
rk「よろしくお願いします」
gv「リッキー……」
先生「席は、ギュビン君の隣ね」
クラスA「うわっ可哀想〜笑」
クラスB「あんな奴の隣にされてなぁ笑」
gv「~~……」
rk「俺リッキー、名前は、?」
gv「俺と関わらない方がいいんじゃない?」
gv「君もいじめられちゃうよ」
rk「別に構わない」
rk「いじめられている君が気になっているだけだ」
rk「名前は?」
gv「キム…ギュビン」
rk「ギュビナ、よろしく」
gv「よろしく…」
リキが来てから世界が変わった
地獄だったのが楽しく思えるようになったし
人生初めての親友ができた
gv「はぁ…またか…」
上履きがないなんてしょっちゅうだった
rk「ギュビナ、これ」
gv「え、」
rk「新しいやつ、古い方なんて使わなくていいよ」
gv「でも…っ」
gv「リキ…」
rk「行こ」
gv「ッッ……!」
リキはいつも俺の隣に居ようとしてくれた
高3のある日
gv「ただいま…」
シーーン
gv「母さん…?」
いつも酒を飲んでは怒鳴り散らかす母が居なかった
俺は正式に親に捨てられた
大量の借金を置いて
今まで小学、中学、高校
今まで払って来てくれたのは確かだ
だけど…借金を置いて…
gv「ここまでッ…育ててくれてありがとう…」
gv「ッッ……笑」
gv「ふふっ…ははっ笑」
gv「くッ……泣」
本当に1人になった
もちろんケータイ電話なんて無い
俺は100ウォンを握りしめて
公衆電話でリキに電話をかけたんだ
rk『もしもし?』
rk『どなたですか?』
gv「リキッ…」
rk『ギュビニ、?』
gv「そう…俺だよ」
rk『どうしたの?』
gv「リキや……俺…っ」
gv「一人ぼっちに…なっちゃった…っ泣」
rk『何処にいるの』
gv「学校…泣」
rk『今すぐ行くから』






gv「リk…」
ギュッ
来てすぐにリキは俺の事を抱きしめた
暖かくて…優しくて…
涙が一瞬で溢れてきた
rk「大丈夫ッ…俺が居るから」
gv「り…っき…ぃ…泣」



その後、俺は一人暮らし
元々バイトはやってたから飲み食いは出来た
借金はきちんと返済した
大学には進学せず就職を選んだ
リキともずっと関わってた
だけど、ある日
高校の服で写真を撮ろって言う話になった
なんでそういう話になったのかは俺にも分からない
だけど、ろくに満足出来なかった高校生活を
もう一度見直すのも良かったかもね
集合場所に向かう途中にある横断歩道で俺は跳ねられた
まだ意識がある中で俺はリキに電話を掛けたんだ


rk『ギュビニ、?もう着いた?』
rk『俺も今向かっt…』
gv「リキ…や…」
gv「おれ…いけない…や」
rk『どうした?なんかあった?』
gv「もう…からだが…動かない…」
rk『お前…』
gv「車に…轢かれた…」
rk『お前何処だよ!!』
gv「もう無理…助からないよ…」
rk『いいから、!場所を言え!!』
gv「リキ…今まで…ありがとう…」
rk『最後みたいな言い方すんじゃねぇよ!』
gv「リキ……俺の…最高の親友…」
rk『ギュビナッ……泣』
そんで、俺は死んだんだ
なんの未練があったか俺もよく分からん
リッキーのことが気に…なったのかな…
そしたら、リッキーも翌日追うように自◯した
んで、ずっとさ迷ってたら、ハンビニヒョンにあった







gv「以上、これが俺の過去」
bn「ギュビナ…」
bn「辛い過去だったね…話してくれてありがとう…」
gv「ううん…大丈夫、もう過ぎたことだ」
gv「だけど…一つだけそこの死神様に聞きたい」
gv「この体験で俺は思ったことがある」
ho「……」
gv「死神というものは…」




gv「"自分の意思"で人生を終わらせた人がなるのか?」





bn「え、それって」
bn「死神になった人は…
   自◯したからなったってこと?」
ho「………」





ho:side
ho「その通り」
死神というのは神からの罰
自分の意思で命を絶ってしまった罰だ
この俺もそうだ
自分の手で人生を終わらせた、つもりだった
だが、今こうして死神として生きてる
この、不死身が死神としての罰だ
たが死ぬなんてあっけない
人間と一線を超えれは死神は消滅する
それが生の世界と死の世界が交わらない為だから
人間の方に害なんてない
bn「どういうこと…?」
ho「死神は…ね…」
bn「なんで……死んじゃうの!!」
bn「一体何があったの…!!」
ハンビンは俺の腕を掴み前後に揺らす
手に力が篭っているのがわかる
ho「ハンビナ…落ち着いて…」
bn「死ななかったら…!死神になんて…!
   ならなかったのに!!」
ho「ハンビナ…」
bn「どうしてっ!!」
ho「仕方がなかった…!」
ho「俺が生きていた時代はそんな時代だ!」
ho「死体なんて…!そこら中に転がってる!」
ho「そんな時代…生きてる方が辛かった!」
bn「ハオ…」
ho「俺は…死神になって良かったよ…!」
そう、死神になっていなかったら…ハンビンと出会っていなかったかもしれない…忠実な後輩に出会っていなかったかもしれない…分かり合える同期に…出会っていなかったかもしれない…あんな時代を生きるくらいなら…俺は絶対にこっちを選ぶ
ho「俺は…今死神をやってて良かったよ…」
ho「ハンビナに会えたんだから…」
ho「ごめん…俺…外出てくる…」
bn「は…お…」
ガチャッ
bn「………」




俺はその雰囲気に耐えきれなくなって外に出た
ho「はぁ……何馬鹿なことしてんだ…」
tr「お、ハオヒョン」
街中で偶然テレに会った
当然人間界での仕事は無いため
お互い指輪は付けていない
tr「どうしましたか〜?」
tr「ソンハンビンくんと喧嘩でもしましたか?」
ho「………」
ho「テレは…死んだ時…どんな感じだった…?」
tr「へ?」
tr「死んだ時…ですか?」
tr「死んだ時…」
tr「僕は……味方を庇って…
  自分の首に刀を向けました」
ho「そっか…凄いねぇ…勇者だ…」
tr「ありがとうございます…笑」
tr「ですが何故急にそんなことを?」
ho「キムギュビンと、リキの関係性を聞いて…
   死神は自◯をするとなるってわかって
   ハンビナがなんで死んだのって…」
rk「キムギュビン…」
ho「リキ…!」
tr「死神は自◯した罰…」
rk「…………」
tr「みんながそうだよ…リキ」
テレの言う通りみんながそうだ
ho「リキ…1回ぐらいギュビンと話したらどうだ」
rk「…………」
rk「俺は……あいつを送りたくないんです…」
rk「送ったらッ…俺達は今度こそ離れるッ…!」
rk「だからギュビンの名刺には
  一切手を付けてないんです」
rk「俺は…ッ…いつまでもギュビンの親友で居たい…」
rk「俺が天国に行けるかなんて分からなかった」
rk「だけど…死んだら…ギュビンに会えると思ってた」
rk「結果的に会えるけど…最後になる…」
rk「さよならの準備が出来たら…」
rk「ハオヒョンに連絡します…」
rk「これで失礼します…」
リキは消えていった
tr「結果的に…こういうことですよ…」
tr「現実に目を向けないと…」
tr「僕達はそういう仕事をしてるんですから」
tr「またなんか依頼があれば連絡してください」
tr「失礼します」
そしてテレも消えていった






外に出てから何時間か経ってしまった
もう夕方になり始めている
流石にそろそろ帰るかとベンチから腰をあげると
ハンビンが俺を呼ぶ声が聞こえてきた
bn《お願い…ハオ…帰ってきてぇ…泣》
ふと耳の中を通っていき俺は
ハンビンの所へ瞬間移動をした
ho「ハンビナ…!」







このお話での150年前は2000年ぐらい発展してます
だから公衆電話やケータイ電話などがあります!

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