今日は転校生がやってきた
そいつは無気力な性格で、
そいつの目は死んだ魚のようだった。
毎朝笑顔は絶やさないやつがある日ビンタされた。
顔は赤く腫れていた。
そんなことがあったのに、翌朝には誰に聞いてもそんなことは無かったと言われた。
なんやかんやあって、アイツとは浅い関係でいたかったが協力関係になった。
アイツは作戦の一環で、先輩を殴った。
僕はアーシェが気に食わなかった。
いつもへらへらしているあの顔が大っ嫌いだった。
僕はアーシェをいじめた。
そしてアーシェは嫉妬に狂ったパンジーに刺された。
全部全部、変わらなぬ事実。
目が覚めた場所はベッドの上。
鼻にはティッシュが小さく丸めたものが入っていた。
マダム・ポンフリーに水の入ったコップを渡され、僕は一気にそれを飲み干した。
さっきから自分の心臓の音がうるさい。
混乱や、今まで僕の知らない記憶が脳内にねじ込むような感じで頭が痛い。
頭を抱えていると、声がした。
顔を上げるとそこにはクーフェが居た。
容姿全て変わっていて、少し男寄りになっているように見えたが輪郭が変わっていた。
僕はイラつきと、悲しみが湧き出た。
少しは信頼してもらったかと思えばそんなことは無かった。
しばらく沈黙が続く
僕は何か言いたげなクーフェを無視して、その場から立ち去った。
そこから僕はクーフェを避けた。
挨拶しても。
ぶつかってしまっても。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。