最重要危険人物……ねぇ…
このときの自分は、正直半信半疑だった
あそこまで真剣な顔をされたら信じる他ないが、あまりにも現実味がなさすぎた
まぁ、出会ったら逃げればいいだけだし。
そんな軽い気持ちだった。
結局、あの”最重要危険人物”とやらはこなかった。
来なかったことを幸運に思って、そそくさと帰れば良かった
そのまま、寂しく死体を眺めている時だった
背筋がゾクッとした
冷や汗が止まらない
手先が震え始めた
瞬きの一つ一つにも注意を払う
逃げるべき
だか逃げれない
脳が恐怖に侵されてしまっている
正常な判断が下せない
脳から危険信号が出ている
心臓の鼓動が聞こえる
でも肩で呼吸して動いていいのかわからない
関節がか固まってしまっている
空気が重い
呼吸が辛い
もう意識を手放してしまいたい
ガシッ (掴)
その時はただ、拒絶することしか出来なかった。
ガシッ(首を掴む)
制限時間がかかったの途端に、殺さなければいけないという信号が脳を走った。
そこまで考えたら、あとは話が早かった
BOSS 、という人に被害が行かないように一応ナイフで心臓を刺した。
多分、即死。でもその時は自分のことで精一杯だったから罪悪感なんてものはなかった。
一言一言に重圧がかかっている。
そう言われたら、もう”従う”以外のことは考えられなかった
フラフラと部下とやらがいる方向に歩き出した
自分の中で何かが切れて、どうでもよくなったような気がした。
銃声が響き出した。
あらゆるところから鳴り始めた。
でも、しばらくしたら少しずつ減っていった。
ざっと、百人。
一人で、殺した。
この手で。
また、なんて嫌だ。
二度と会いたくない。
大量の死体に囲まれながら、呆然と立ち尽くしていた。
一般人に見つかった。やば。
殺さないと。
殺さないと、?なんで?
いや、さっき殺しまくったから感覚が狂っちゃっただけ、
そう、そういうことだから……
とにかく、逃げないと……!!














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!