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第10話

♡×8
70
2026/07/17 09:00 更新




 その日は一日中ずっと雨が降っていた



you
…全然有給取れないじゃん…




 有給をとったのはいいものの,

 仕事上休みの日にも容赦なく

 出勤要請が出ることは度々ある




you
ごめん零,風見
you
まった?




 でも,今日は



Furuya
いや,問題ない




 わたしが,個人的に出勤しているだけである







  零の返事を聞きながら零の愛車である


 マツダRX−7の後部座席に座る



Kazami
この人なんですよね?
Kazami
降谷さんとあなたの名字さんの同期を…その…




 助手席に乗っている風見がタブレットに映っている

 ある事件のネットニュースをスライドさせながら

 そう言葉を発すると,

 何かに気づいたかのように話すのをやめた



Kazami
すみません,余計なことを…



Furuya
どうも引っかかるんだ




 申し訳なさそうにしている風見を横に

 目線は前に向けたまま,零は言葉を発する



you
…爆弾の知識はともかく,
you
脱走の計画を練り実行するだけの力が
you
彼にあるとは思えない…



Kazami
そ…それって



 風見が何か言いかけたとき,


 目の前に見覚えのある…




 …わたしの大嫌いな男が走っていくのが見えた








you
あいつ…




 わたしを含めた3人はすぐに車から降り,

 彼の後を追う。




 彼はわたし達に気づいていないのか,

 他人の軽自動車のフロントガラスを叩いて

 彼の何かに対する怒りに八つ当たりしていた


you




 一瞬でも気を抜いてしまったら

 彼を撃ってしまいそうで…

 怒りを無理やり飲み込んで

 彼を追っている風見と零を追いかける




た…たすけて



 掠れた声で僅かにそう聞こえた

 彼の表情を見る限り,演技とは思いにくい

 彼の顔に目を向けると首に何かが装着されていた



 そんなことも気にせずに風見は

 警察手帳を向けながら彼に近づく










 ピーーッ___







 ずっと絡まっていた糸が解けた気がした


 考えるより先に口が動いて





you
風見!危ない!!




 気づけばそう発していた



Kazami
え?









 その時,


 風見の声を遮るように





















 __目の前が爆発した






 








you




 目を開けるとそこは知らない場所

 白い部屋に白いベットで寝ていたことを知る

 


 起き上がって周りを見渡そうとした途端,

 全身に痛みが走った




you
いったぁ…




 見る限り,仮眠室のような場所


 
 さっきの爆発に巻き込まれた

 零と風見の姿が見当たらず,

 仮眠室を出ようと,ドアを開けると



Kazami
あっ!あなたの名字さん!
Kazami
だ、大丈夫ですか?歩いて…




 目の前にあちらこちらに

 包帯や絆創膏を貼っている風見がいた



you
う,うん…大丈夫だけど,
you
風見こそ大丈夫?



Kazami
は,はい!自分は少し痛みますが…
Kazami
そ、その降谷さんのことなんですが…




 零は爆発に巻き込まれたあと,すぐに目を覚ましたが


 風見が吹き抜けに落ちそうになるところを


 助けていたところペストマスクを被った何者かに


 わたし達が追っていた爆弾魔と同じ爆弾をつけられたらしい



 そしてペストマスクを被った者は意識を失ったわたしにも


 爆弾をつけようとしたところ,零が銃をその者に撃ち,


 丁度パトカーのサイレンが聞こえその者は逃げたらしい







Kazami
今は,公安の地下シェルターで隔離されています



you
ペストマスク…






 ペストマスクに,爆弾…


 3年前のあの事件とおそらく同一犯だろう




you
ありがとう,風見
you
わたし,零に用事があるからシェルター行ってくる


Kazami
え,あ,ちょっ!あなたの下の名前さん!










 公安の地下シェルターは案外警視庁の近くにある


 警視庁本部の正面玄関,北門を通れば1番近い


 しかし,大きな問題がある。






Sato
___,__。

Shiratori
____…


___,_____






 知り合いを含めた刑事達と

 小学校低学年くらいの男の子が

 入り口付近で話し合っている



 
you
美和子…




 公安にいる以上,身内には「警察を辞めた」

 と伝える必要がある


 わたしが警察を辞めたと認識している人の前で

 わたしが警視庁の中に入るのは

 あまりにも不自然すぎるだろう





you
何してるんだろ…




 疑問を抱きながらも

 身内に見られるのを避ける為,

 遠回りして真反対の南門を通ろうと

 再び足を動かそうとしたとき,








Sato
あなたの下の名前!?





you
へ?







 遠くから聞き覚えのある声がわたしを呼んだ


 …気づかれた



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