さっきより強めに言ってもみても返事はない。
不貞腐れながら謙杜の体にぎゅっと抱きついて、
目の前にある首筋に噛みついてみる。
少し焦ったような謙杜の声。
ゆっくり体を離せば、辛そうに眉を寄せながら
私を見つめる謙杜がいた。
謙杜のその言葉通り、私の下半身には
謙杜の熱くて硬いものがずっと当たっていて、
こんなになってるのに我慢しないでよ…
なんて思ってしまう。
謙杜の目を真っ直ぐ見つめながらそう言うと、
謙杜も負けじと真剣そうな眼差しを送り返してくる。
そうだ。
私がこんなに素直でしかも甘えるなんて
滅多にないんだから。
もうそろそろ折れてくれてもいいのに…
謙杜に何度も拒絶されていくうちに、
わけのわからない悲しみにも似た怒りが
ふつふつと込み上げてくる。
謙杜は私としたくないんだね……
なんて、そんな投げやりで
めんどくさい感情まで芽生え出して。
私はそう冷たく言い放って謙杜の上から退くと、
そのまま寝室に駆け込んだ。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。