ASAHI side
今日から前代未聞のレコーディングが始まった。
コラボ相手のいないメンバーとのいつも通りの
レコーディング。
プロデューサーにはデビュー時からの
ガクさんがいてくれている。
ガク)おー、朝光、久しぶりだな笑
ガク)おお、ジェヒョガ、日本語上手になったな笑
そんなジェヒョガに
はは、って笑う彼はかっこいい。
ガクさんはおれらのお兄さん的存在で、
プライベートでも仲良くしてくれてる。
ガク)ああ、とても綺麗な歌声で、
あまりとり直しもしなかったよ、
あの厳しいガクさんがそういうなんて
飛んだ才能の持ち主だ、
そう思った。
そう言って聞かせてもらった。
滑らかで透き通った高音、
リズム感、ブレスの仕方、
それも完璧にこなして、おれの心を
ぐっと掴む。
ガク)だろ?笑
天才だった。本当にあの子は
彼女の声に夢中になっていると
声をかけられた。
改めてみんなでSOLさんの歌声を聞く。
言葉が出ないほどみんな感心していて、
ははは、って笑い声が
室内に響く。
そんな時にふと思いに耽る。
何か足りない、
そう思ってしまう。
鮮明に刻まれている彼女の笑顔。
物足りなさはあなたの笑顔だということ。
おれは、俺らは彼女を置き去りに、
進んでもいいのか。
この気持ちを、メンバーに、
トゥメに、世界に…、
そして彼女に伝えられたらどれほどいいか。
でもそれが言えない俺は弱い人間なんだ。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。