第6話

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2024/02/06 21:34
早く帰るためだけに脇目もふらず帰り支度をしていたというのに。



ふっかの方をちらっと見て、ふっかが口を開く前に俺は荷物を持って駆け出した___いや、逃げ出した
渡辺翔太
渡辺翔太
お疲れっしたー!!
深澤辰哉
深澤辰哉
え、ちょ、待って!!


今日は駄目だ、これ以上一緒にいると良くない気がする。
そう思い、必死にエレベーターのもとへ走るが、エレベーターはまだしばらく来そうにない。

近くの階段で駆け降りる。4階くらいなら大丈夫だろう。
深澤辰哉
深澤辰哉
なべ!待って、
最悪だ。エレベーターすぐ来たのかよ、先回りされてた。
渡辺翔太
渡辺翔太
ねぇ、なんで来たの?
深澤辰哉
深澤辰哉
なんでって、
そういうふっかを置いてタクシー乗り場へ向かう。
今まで中に居たからわからなかったが、外は土砂降りだった。
今日に限ってタクシーが1台もいない。今日の俺の運勢どうなってるんだよ。
タクシーアプリを開いてみると、うわっ全然来ないじゃん。
深澤辰哉
深澤辰哉
なべ、俺なんかしちゃったんだよね?
深澤辰哉
深澤辰哉
ごめん
渡辺翔太
渡辺翔太
は、?
 

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