阿部side
いたい、やめて、、いたい、
(阿部)っ、夢、、
最近よくみるこの夢はただの悪夢じゃない。
俺は小さい頃両親から虐待を受けていた。
今になってなんでこんな夢ばかりみるんだろう。
最悪の目覚めだけど、今日も仕事だから、憂鬱な気分でキッチンに向かう。
取り出したのは小さいゼリー、、なんだけど、
(阿部)う、うぇ、だめ、、気持ち悪い、、
こんな夢を見るようになってから、食事がまともにとれない。なんでか匂いさえ無理ですぐに戻しちゃう、、
体重計に乗ったら軽く10キロは減ってて、このままじゃやばいって、追い込まれる。
(阿部)はぁ、はぁ、った
ほんとはこんなことしたらダメだってわかってるけど、気が付いたら手首にはたくさん傷をつけてて
もう完全に負の連鎖、、
今日はダンスの練習だから少し早めに家をでた。
練習中
(岩本)阿部、ちょっと遅れてる。
(阿部)ごめん、、
みんなちゃんと出来てるのに俺だけ出来なくて、傷つけた手首をギュって握りしめた。
いたい、いたいけど今の俺にはこうするしかないのかな、、
お昼の休憩は、スタッフさんがお弁当用意してくれてたんだけど、、
(佐久間)阿部ちゃん、食べないの?
(阿部)ん、いらないかな、、
そういってまた練習をはじめた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!