電話をしてから5分もしないで来てくれた奏斗 。
助手席に乗る時も手慣れたエスコートをして
しくれて 、その優しさだけで心が暖まる 。
奏斗の運転は心地良くて 、軽く世間話を
交わしているとあっという間に拠点に着いた 。
そう言うとすぐにザワザワとした話し声が
聞こえてきて 、背の高い三人がやって来た 。
相変わらず元気で愛想の良い雲雀に 、
いつもの様に微笑んでくれるアキラ 、
そして少し深刻そうな顔を浮かべるセラフ 。
ここ一ヶ月ぐらいは単独で任務をし 、
四人に会うことはほとんど無かったから
たまには任務の事以外でも話したいのに
私のせいで暗い雰囲気が漂っている 。
そう 、痕跡を残したことはこれまで無い 。
足跡も防犯カメラも徹底的に注意して 、
疑いをかけられたことすらも無かった 。
あれは 、ローレンに貰った大切な物 。
私が辛い時もしんどい時もどんな時も
幼馴染として私に一番に寄り添ってくれて 、
ローレンの離れてからもペンダントだけは
ずっと身に付けていたし大切にしてた 。
奏斗はそんな事知らないくせに 、なんて
言葉が出そうになるけど慌てて飲み込む 。
こっちの社会に来てから初めて出会った奏斗 。
それに奏斗の紹介で親しくなった三人 。
もうこれ以上 、私のせいで大切な人たちを
無くすなんてことしたくないから 。
それから無理な任務は一人で行かないことや
しばらくは誰かの家を転々としながら生活を
させてもらうことなどを話し合った 。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!