ひっきりなしに破裂音がする。
2人の受験者の攻撃をかわしつつ、私は考えていた。
どうすれば、中和する程度に威力を弱めて
光魔法を撃てるのか。
別に、五大魔法で押し切ることもできるのだろうが。
今回はそれで良くても、次はできないかもしれない。
魔法学校にいる限り、最大限力を抑え、周りと差を
作らないようにしないといけない状況が来るだろう。
それを思うと、しっかりとした解決策は必要だ。
さて、どうするか。
そうだ、無詠唱をすれば。
…やってみよう。
私が無詠唱で光魔法を使用すると、
地面を覆っていた闇が、蒸発するように消えていく。
また、黒い穴へと放たれた光はそれ以上のことをせず、
時間の経過と共に見えなくなった。
成功だ。
基本的に、無詠唱で使用される魔法は、
通常の詠唱に比べ、威力が劣る。
ただし、声に出さなくていい分、闇討ちに向き、
相手に何の魔法を使用したのか
分かりにくいという利点もある。
無詠唱かつ使う自力を最小に調整したことで、
ちょうど中和できるほどの力にできたというわけだ。
これなら、戦える。
私は浄化したばかりの地面に足をつけ、
2人に攻撃を開始した。
個人戦は、無事1位で通過できた。
次は団体戦………協調性の審査だ。
周りを見ると、確かに2人いた。
今回はこの2人と共闘となる。
あまり波風を立てないようにしよう……。
………始まった。
さっそく、仲間と顔を見合わせる。
……なんというか、個性的な人達かも。
二人共、元気だな。
ずんずん進んでいってる。
大丈夫かなあ………。
そう思った時。
耳がピィーンと詰まる感覚がした。
水の中に入った時のような、あの感じ…。
びくっとして、足を止める2人。
よかった、間に合った。
瞬間、強力な魔力が流れ、魔法が使用される気配がした。
私は咄嗟に3人を包む球形の防御魔法を展開。
なんとか直撃は回避した。
………信じがたい。
人間にこんな芸当が……?
そう言うと、彼の瞳が再び、深く光った。
ああ、久し振りに出会った。
こんな強者。


















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。