駅前。
ピンク色のクレープ屋さん。
ショーケースに並ぶ生クリーム、いちご、チョコ、バナナ。
あなた「……」
足、止まる。
みれい「え、なにその顔」
あなた「やばい」
みれい「え?」
あなた「全部おいしそう」
目、きらっきら。
自分でもわかるくらい。
みれい、数秒固まる。
みれい「ちょっと待って」
あなた「?」
みれい、スマホ構える。
カシャ。
あなた「え!?なに!?」
みれい「今の顔、反則」
画面見せられる。
ショーケース見つめてる自分。
目、本気。
みれい爆笑。
みれい「かわいすぎるんだけど!」
あなた「やめて!!」
みれい「載せる」
あなた「は!?」
みれい「安心して、顔は横顔だけ!」
即インスタ。
【転校生ちゃん甘党発覚🍓✨】
ストーリー投稿。
あなた「ちょっと!」
みれい「タグ付けしよっかな〜」
あなた「しないで!!」
でも、
ちょっと嬉しい。
こんなふうに笑って騒ぐ放課後。
普通の高校生みたい。
◇
クレープ受け取る。
生クリームいちごチョコ。
あなた「いただきます」
一口。
幸せ。
あなた「……おいしい」
みれい「顔やばいよ今」
あなた「え?」
みれい「恋してる顔」
あなた「クレープに!?」
みれい「甘いもの好きな子ってかわいいよね〜」
そのとき。
みれいのスマホ、通知。
みれい「え、はや」
あなた「なに?」
みれい「今のストーリー、もう既読ついてる」
あなた「え?」
みれい「じんと」
心臓。
止まりかける。
あなた「……なんで」
みれい「フォローされてるの?」
あなた「されてる…」
みれいニヤニヤ。
みれい「DM来たらどうする?」
その瞬間。
あなたのスマホ、震える。
通知。
『じんと』
無理。
タイミング完璧すぎ。
みれい「きたーーー!!」
あなた「うるさい!!」
震える指で開く。
💛✉️【甘いの好きなんだ】
短い。
それだけ。
でも。
頭の中に、
さっきの“暗くなる前に帰れ”がよみがえる。
みれい「なんて!?」
あなた「……甘いの好きなんだ、って」
みれい、数秒固まってから。
みれい「それだけ!?」
あなた「うん」
みれい「それ逆にやばい」
なにが。
クレープ、甘いはずなのに。
胸の方が甘い。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!