第6話

‪ෆ‪ ep.5
490
2026/03/06 20:13 更新
放課後。

みれい「あなたー!帰ろー!!」

教室の後ろから全力の声。

みれい「クレープ!クレープ!」

あなた「声でかいって!」

荷物まとめて立ち上がる。

そのとき。

じんと「……帰るの」

低い声。

振り向くと、席からこっち見てる。

あなた「うん」

じんと「誰と」

あなた「みれいと」

じんとくん、少しだけ視線をみれいに向ける。

みれいは気づいてない。

じんと「どこ」

短い。

あなた「駅前。クレープ食べるだけだよ」

沈黙。

じんと「ふーん」

それだけ。

でも。

目が、離れない。

みれい「あなたー?置いてくよー?」

あなた「今行く!」

一歩踏み出した瞬間。

じんと「……何時」

あなた「え?」

じんと「帰る時間」

なんで聞くの。

あなた「わかんないけど、そんな遅くならないよ」

じんと「そ」

机から立ち上がる。

ゆっくり近づいてくる。

距離、近い。

じんと「暗くなる前に帰れ」

あなた「心配してるの?」

じんと「別に」

即答。

でも、

あなたの手首、軽く掴む。

じん「連絡くらい見ろ」

あなた「え?」

じんと「……なんでもない」

すぐ離れる。

みれい「え、なに今の」

じんとくん、もう背中向けてる。

みれい小声。

みれい「え、え、え、なにあれ」

あなた「なにって…」

みれい「絶対なんかあるやん」

顔近い。

みれい「じんとさ、あんな喋る人だっけ?」

あなた、言葉詰まる。

たしかに。

さっきのじんとくんは、

ちょっと違った。

みれい「青春の匂いするわー」

あなた「ちがうって!」

でも。

教室を出る直前。

もう一度だけ振り返ると、

じんとくんがこっち見てた。

目、逸らさない。

静か。

でも確実に、

“行かせたくない”顔してる。

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