僕達は、とても暗い場所で作られた。
地下世界の中でも、さらに地下にある秘密の研究所。
僕達を作った博士が、笑みを浮かべてこっちを見てる。
優しい人だった。
…でも、ある日突然居なくなった。
兄ちゃんは、どこか遠くに旅行に行ったって言ってた。
でも、全くと言っていいほど辻褄が合わない。
博士は僕達に黙って何処かに行くなんてあり得ない。
それに、僕達含めた限られたモンスターを除いて、皆が博士なんて最初から居なかったように話している。
何より…
博士が旅行に行ったと話す兄ちゃんは、言葉では言い表せないような顔で俯いていた。
僕は兄ちゃんほど洞察力は無い。でも…それを察していた。
博士は、もう…
そう、思っていた。
博士はある時僕の前に現れた。
それは、兄ちゃんが"僕の代わりに"死んだ時だった。
playerには、disbelief papyrusと呼称されるらしい。
僕はそれまでの時間軸では兄ちゃんより先に死んでいて、兄ちゃんは審判員として最後に戦う運命にあったらしい。
…でも、僕が兄ちゃんの立場になるんだ。
「サンズの無念を果たせ」「あの人間を止めるんだ」
アンダインに兄ちゃんが殺された事を話した。
アンダインは人間と戦う時話していた。
「サンズは怠け者だったが、誰よりも優しくて、弟想いな奴だった。」って。
…アンダインが負けた時、近くのカメラの位置をずらして、アルフィーがその様子を見やすいようにしていた。
…アンダインが殺される瞬間は、音声だけにした。
そして、メタトンも同様だった。
…そして、最後の回廊。僕の番。
…人間は、僕に対して色々な行動をした。
4つの形態を超えて僕を殺したり逃がしたり、もっと早い段階で騙し討ちしたり。
…まぁ、分岐はどうでもいいんだけど。
…問題は、もうこのゲームそのものがそうなる時間軸に移行していること。
つまり、繰り返す度に、僕は兄ちゃんが死ぬ光景を見たんだ。
もっとも、その時の僕には記憶は残ってなかったけど…
ある時、全部思い出したんだ。
…兄ちゃんは、僕が死ぬところを見たくなくて、この時間軸に移行させたのかもしれない。
…でも、その気持ちは僕も同じなんだ。







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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。