キャッ キャッ
仲良しやなぁ、この町は比較的平和で楽に過ごせるわ
特に大事件あるわけでもないし
儂は今日も"めろんぱん"を食べにきた
食べにきた、と言うのは案外口実で普通に話している
香鈴が龍臣って呼んでるから儂もそう呼ぶことにした
気配を感じた方向に顔を向けると
一人の男が子供に飴を渡していた
第六感ってかっこいいなぁ、儂もそんなええもん
欲しいわぁ
すると龍臣がそいつの方…
ではなく、女の子の方へ歩いて行った
そして持っていた飴と"めろんぱん"を交換した
それから飴を配っていた男の方へと歩いていく
龍臣が男に話しかける
すると男はなんの迷いもなくこう言った
あ…ご愁傷様です
ガッ
ズボッ
男の顔をがっしりと掴み、口の中に無理矢理
飴を押し込んだ
男は焦ってジタバタと暴れる
うーん…これはなかなかの光景やなぁ
周りの目も少しは気にしてほしいわぁ
しばらくして男は死んだ
そう言って龍臣は死体を運んでいった
背中がどんどん小さくなっていく
残念やけど欲しいのはそっちじゃなくて
配っとった飴ちゃんのほうやねんなぁ
パクッ
あ〜…こりゃあやばいわな、ちょっと前にもらった
やばい薬品とおんなじ味するわぁ
ガクッ…
頭痛、目眩、痙攣、軽い呼吸困難、これくらいか
あとは体から力が抜ける、脳が麻痺しとるんやろうか
筋肉が痙攣して足が攣っとる感覚に近い
ここら辺は元々の体質とか筋力とかによって
変わるもんなんかなぁ
もう一つ食べたら死ぬところやったわ
確か懐に薬入れとるんやけど…手震えすぎて取れへん
力を振り絞ってその名を口にすると二人とも出てきた
プスッ
薬を入れた瞬間、体から怠さが抜けていく
この飴持って帰りたいなぁ、でも流石に怒られそう
どうしようかな…
トッ…トッ…トッ…
え、待ってどうしよう、思ったより戻ってくんのが
早いんやけど
この服についとる袋全部なんか物入っとるし
とりあえず一つだけ喉に詰めて持っていくか
グッ…
急いで飴玉を一つ喉に詰めたが、慣れないことを
しているせいか少し話し辛い
〜メロンパン屋〜
戻ると香鈴は居なかった、机の上に置き手紙がある
どうやら買い物に出掛けているらしい
龍臣に気づかれないうちに家へ帰ろうとしたそのとき
ガッ ダンッ
腕を掴んで壁に押し付けられた
やばい!見抜かれとる!!
なんとかして誤魔化さへんと…
ゲシッ ゲシッ
足で脛を蹴るが、小さな抵抗にしかならなかった
う、動かへんねんけど!なんでやねん、普通動くやろ
ちゃうわ、こいつ普通じゃなかった…
グッ…
口の中に無理矢理指を突っ込んでくる
グイッ
さっきよりも深く指が奥に入ってくる
苦しい…でも、飴を渡すわけにはっ…!
持って帰って研究材料にするんや!!
グチュ…グリッ…
口の中を掻き回されてとうとう限界がきた
コロッ…
ズル…ズルズル…
全身の力が抜けてその場に座り込む
確かにとしか言えへんなぁ…自業自得、ってやつか
あの飴のせいで散々な目にあったわ
明日もまた来たらなんかおもろいこと起きんのかな
See you next time












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。