後ろから名前を呼ぶと、
まとめた髪を揺らしながら振り返る。
少女漫画のドジっ子キャラのように
あざとく舌を出して笑った。
叶先輩の後ろからひょこっと
顔を出した、二年生の女の子。
美しいブロンドヘアを巻いて、
耳の上でツインテールにしている。
ハーフのような美しい顔立ちで、
お人形さんみたいな可愛さだ。
怪訝そうな顔で交互に二人を見る。
お得意の嫌味ったらしい物言いは、
二人には全く効いていないようだった。
“甘酸っぱい青春” なんてモノとは
無縁の剣持は、眉間にシワを寄せて
にやにやと笑う二人を睨んでいる。
どうやらお二人さんは、私と剣持の
関係を勘違いしているようだ。
コイツと青春なんて誰がするかよ((
真剣そうな顔つきの叶先輩だが
全て剣持をイジるためのものだろう。
私にも結構ダメージくるんだけど……、
やいのやいのと言い合いをしている
三年生の先輩たちを横目に、
私に近づいて耳打ちをする…星川先輩?
叶先輩の楽しそうな横顔を見ながら、
可愛らしく微笑んでいる。
星川先輩には、その場にいるだけで
雰囲気を明るくする、少女漫画の
ヒロインのようなオーラがあった。
可愛いの権化すぎる〜……、可愛い。
お喋りな星川先輩の口を塞いで、
人さし指を口元に当てる。
葛葉先輩と一緒にいるときと同じく、
叶先輩と誰かの絡みは見ていて癒される。
私が照れる姿を見て、甲高い声で
楽しそうに笑う星川先輩。
ゆらゆらと手を振りながら、
二人は私たちに背を向けて歩き出した。
当然のように隣に並んできた
剣持から距離を置くために、
勢いよく後ずさる。
一緒に歩いてたら恋人か何かと
勘違いされたのにも関わらず、
なぜ何も気にしていないのだろう。
ローレン先輩が手を振ってる。
ローレン先輩が、手を振ってる……?
こちらの小コンに参加させて頂きます!!













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!