ゲームセンターを出て 、
カフェに向かう道を歩く 。
同じような (?)放課後デートをするカップルとも
何組かすれ違う 。
他校の制服を見つけながら
回ってきた噂話などをしていた 。
他人のどうこうには特に興味はないけれど 。
何か期待するように吹っかけてみたりして 。
それなりに楽しんでいた
ところだった 。
これだけ他校も集まる場所で
知り合いに会わない方が難しい 。
それがまさにこれから起こることだ 。
凛とした 、でも女の子らしい声が後ろからかかる 。
刹那 、隣の彼の肩が僅かに動いた 。
心当たりがあるようだった 。
そして私も何故か心当たりがあった 。
頭の中で想像していた声と似ていたから 。
パタパタと駆け寄ってくるその子は
私とは違う綺麗に巻いた栗色の髪を靡かせる 。
想像と現実がバッチリ重なったその子は
何度も頭を過ぎっていた リノの元カノだった 。
ほんの一瞬 、可愛い笑顔で私を確認して
“ 対面では ” を付け足す小悪魔性
女の勘が悟った 。
「 敵意だ 」と
世の中の元カノとは
誰でもこういう強敵チックなのだろうか 。
「 貴女は部外者だから足を踏み込むな 」 と
暗黙の圧にぶつかっている気分だ 。
完全にデバフを食らった 。
冷たくあしらい 、そっぽを向くリノに対し
続けてストレートを打ち込むその子は
首を傾げて 、綺麗な弧を描く笑顔を見せる 。
でも心做しかドス黒い内側が覗けるようだった 。
バイバイっ と手を振って
数メートル離れた先で待っていた
お連れの友達の中へ戻っていく元カノちゃん
リノは無視を決め込んだ 。
NEXT














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。