…あの後、私はザキさんに彼の家に案内された。
行く宛や住む宛は無かったし、ありがたいのだが…正直緊張してしまう。
そもそも異性と二人きりでいるという時点で⬅️
そして夜になり…私は空き部屋のベッドで目が覚める
初めての環境、初めての場所…そして死ぬためにザキさんから逃げ回って疲れている筈だった。
だけど…逆にそのせいか、眠れなかった。
そして私は布団から出て、ドアを静かに閉めて、ザキさんを起こさないようにそろりと外に出る。
私は家から少し離れた場所まで歩き、空を見上げる。
…色はわからないから、空は真っ黒。
だけど白く、星と満月が輝いているのだけはわかる。
…そして私は、周りを見渡す。
…さすがにこんな夜だから、誰もいないようだ。
そして私は、歌い始める。
喉が渇いて起きた俺は、水を飲んで部屋に戻ろうとした。
すると、茉愛に寝かせた空き部屋のドアが開いてることに気づく。
キィ…
扉をそっと開けると、ベッドで寝てる筈の茉愛がいなかった。
ダッダッダッダッダ!
俺はすぐさま、家のなかをドタバタと駆けて探す。
が、やはり茉愛はいない。
ダッダッダッダッダ!
俺は急いで、茉愛を探すために家を飛び出した。
~♪
歌声の主は、茉愛だったのだ。
…その歌の歌詞は、悲しく感じたが、共感できるような部分もいくつかある。
茉愛が歌ってるから…余計に。
…だけど、そんな切ない歌を歌ってる茉愛は、
今日見たどの顔よりも、楽しそうに見えた。
歌うのに夢中だった茉愛がこちらにようやく気づき、
歌に聞き惚れてた俺も我に返り、
溜め息つきながら茉愛の元に歩み寄る。
茉愛は突然、涙を流して泣き出してしまった。
そして俺達は、一緒に帰路を辿る。
川辺の蛍の光達に、出迎えられながら。















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。