降谷零side
村雨が何かを呟いた瞬間、物凄く眩しくなり耐えられず目を閉じた。
そっと目を開けると、そこは空の上で、俺達は空に浮いていた。
村雨の嫌に落ち着いた声が響く。
村雨はふっと微笑んだ。
杖を胸の前に持ち、彼女は何かよくわからない呪文を唱え始めた。
彼女は杖で俺の手首を切ると、そこから滲み出てきた血を数滴分口に含んだ。
そのまま俺の手首に手を翳し怪我を治すと、「次は降谷さんの番ですよ」と言うようにこちらを見た。
彼女が腕を差し出してきた。
それの血が滲んでるところに口をつけ、少し口に含んだ。
すると俺たちの間に丸い光った何かが現れ、それは2つに分かれ俺たちの中へ入り消えた。
彼女が杖を振ると、あたりが明るくなり、俺はまた目を瞑った。
そう声をかけると、今まさに部屋を出ようとしていた彼女は振り返りニコッと微笑んだ。
ぱたん
それでは!
あっ、新作作ったんでリンク載せとく〜
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!