私——いのりが北欧神話の弓使いである神の名を言うと、光に近い弓矢が現れた。魔法一回につき、チャンスは一回だ。集中して、相手の上半身を狙う。
残りはあと十分ほど。そろそろ仕留めなければならない時間だ。
パンッと、矢を放つと、その屋はアイネの実に腕を貫通した。
そしてまもなく、光の矢は消えた。
アイネは、さっきまで矢があった場所を押さえた。その周りに、赤褐色のものがついている。
あと一つだけ残っていた『ケクロプス』入りのボールを投げた。
白蛇はアイネをめがけて猛スピードで突進する。
しかしすぐに、白蛇は灰となって消えた。
まさかと思ってアイネを見ると、やっぱりアイネはあのランチャーを構えていた。
アイネは大きくよろめいた。
オルタは唇をかむように口をつぐんだのか、オルタは何も言わなくなった。きっと、もうすぐ起きる可能性の高い現実を考えたくなかったのだろう。
アイナが大声で叫んだ。それには肩を揺らしたが、それよりも、アイネの言った言葉の意味を理解しようと考え続けた。
「みんな!逃げて!」
誰かの声が聞こえると、アイネが何垢を投げているところが見えた。
——それは、黄色い光を放った大玉だった。
止めなければいけない、と思う。けれど、恐ろしくて体が動かない。
何か月も前に言われた教師の言葉を思い出す。
そうだ。
今逃げたら、そのテーマに反しているじゃないか。でも、どうやったらあの大玉を止められるのだろうか。というものが、また私を迷わせる。
今度は、一時間、二時間ほど前に言われたアイネの言葉を思い出した。
あの球は、爆弾で間違いない。でもこの爆弾も魔法なんだから、切ったりすれば使えなくなるはず。
命は『長さ』ではない。それまでの『生き方』が大切なんだ。
剣を持った髪を言うと、一本の剣が私の元に来た。
大玉を切ろうと、近づいて剣を振る。
しかし、大玉は切れるどころか地上に落ちていった。
けれど、落ちるギリギリまで粘る。
もう切れないと判断して逃げ始めた。
逃げる途中で、ぐったりと横たわったアイネの姿が見える。
バーン!
と、切ろうとしていた大玉が爆発して——————。
——————私はメイたちのところにいた。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!