浜辺の小瓶の中に入ってた手紙の返事どうしようかなぁ…?
ばあちゃんちに戻って手紙を見つめる。けど、やっぱり英語が読めないからどうにもできない。
手紙は何で出そうか迷ったが、部屋にあったシンプルなレターセットで送ることにした。
ATTO様
日本住まいの私で良かったらご協力させて頂きたいです。街の静けさを解決したいということですが…なにかあったのでしょうか?
もし危険なことに挑もうとしておられるのなら、怪我だけはしないようにお気をつけください。 住所は日本の蒼美(そうび)半島です。 あなたの名字
ここの島は本州から離れているから2日に1回郵便局の人が船で手紙を取りに来たり届けたりしてくれる。夏休みだと毎日来てくれる日もあって都合がいい。
暇になったのでセンジュという地名を調べてみることにした。
その時の私はなんとも思っていなかった。検索した時にセンジュという地名が現在は存在しなかったことを。その人がスラスラと日本語をかけていたことを。あたかも、日本に届くということを分かっていたように書かれていたということにも気づかずに。
〜2日後〜
夏休みなのでのんびりと起きてベッドの上でごろごろするのが日課になりつつあったが手紙は気になるので見に行くことにした。
ポストを開けて中を見ると…
中身を早く見たかったけど誰かに見られたら嫌なので部屋の中で見ることにした。
あなたの名字様
まずはありがとう。
こんな怪しすぎる提案に乗ってくれたこと、深く感謝します。私はしがない農民なんですがどうにも最近みんなの様子がおかしくて…王が何かをしでかしたのでは無いかと思ってるわけです。
小さな小さな国ですからあなたの名字さんが調べても出てこないとは思います。
でもまずは色々欲しいものがある訳でして…色んな植物の種が欲しいんです。
第1任務…お願いできますか? @ATTO
蒼美半島はあまりみんなに知られていない島ではあるけど、植物の栽培は盛んだ。
その後はばあちゃんにお願いしたり島民の人にも挨拶して色々種を恵んでもらった。そのまま、封筒に入れてまた手紙を出した。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!