いつもの自信満々な声と違って、どこかためらってる感じがした。
いつもクールな湊が、こんな正直なんて、思いもしなかった。湊は、わたしをゆっくり見つめなおした。
湊の声は震えてた。
彼は少し顔を赤らめながら、真剣な目で言った。
いつもクールでかっこいい彼が、こんなに、素直に、不安そうに言うなんて。
私は一瞬息をのんだけど、
私がそう言った瞬間、彼は驚いたように笑って。
それを見て私の心は締め付けられてしまう。
付き合い始めてから、時々湊のホスクラに行くようになった。
最近、湊のちょっとした変化に気づく。
いつも通りの、余裕たっぷりの声で彼は私に言う。
前まではこんな風に言葉をかけられることもなかった。むしろ、他のお客さんには同じようなセリフを冗談交じりで使っていたはずなのに、今は私に向けられた言葉には明らかに特別なニュアンスが込められている。
さりげなく、彼は私を引き寄せる。
別の日、湊の人気を実感する、ちょっとした事件が起きた。
バシャッッッッッ‼︎‼︎
私の顔に、お酒がかけられたこと。
気づけば、私の腕を引っ張っていたその子の手を、湊が掴んでいた。
湊は私に向かって優しい声で
湊は私の肩に手をまわして。
ぼそっと湊に不満をこぼした。
すると湊はゆっくりと私の頭に手を置き、優しく撫でてくれた。
そのふわっとした声と温かい手の感触が、私の不安を少しずつ和らげていく。
気が付いたら私は湊にぎゅっと抱きしめられてた。
私も、湊をぎゅっと抱きしめ返した。
chapter4 待ってた end












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!