hbc side
ロウから電話が会った次の日。
俺はライの地下室のドアを開けた。
すると、鼻をつく鉄の匂い。
檻の中を見ると、壁にもたれかかって脱力したあなたくんの目が俺の方を見る。
恐る恐る檻の鍵を開けて中に入ると、あなたくんは怯えた目で腕を俺から隠すようにした。
俺はそれがどうしても気になって、あなたくんに話しかける。
黙って頷くあなたくん。
あなたくんはふるふると首を横に振った。
一応聞いてみるけど、ライの言ってた通り食欲はなさそうやった。
ライには
「あなた、栄養失調起こしてるから無理にでも食べさせてほしい 、」
って言われたから心の中であなたくんに謝りながらキッチンからお粥を運んでくる。
スプーンに少量のお粥を乗せて、冷ましてあなたくんの口元にスプーンを運んだ。
そしたらあなたくんが口を閉じてそっぽを向いた。
ごめんなあなたくん...!!
罪悪感で押しつぶされそうになりながら左手であなたくんの口を無理矢理こじ開けてスプーンを突っ込んだ。
俺は間髪入れずに、あなたくんの口を片手で塞ぐ。
苦しそうにお粥を飲み込むあなたくんを見て今すぐ帰りたくなるのを堪えて全部食べさせた。
俺は変に刺激を与えないように、あなたくんの頭をそっと撫でた。
食器を洗って戻ってくると、さっきよりは顔色が良くなったあなたくんを見て少し安心する。
今日はどこまで許してもらえるんやろか、なんて考えながらあなたくんの頭を撫でた。
...そういえばあなたくん、お風呂入ってないんじゃ......
よし、明日あなたくんを風呂に入れよう。
その日はもう家に帰った。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。