三度目に振り返ると、そこにはテカテカしたライダースジャケットに身を包んだ、黒髪のあいつがいた。
突然の展開に、カナトが俺たち4人を交互に見る。相当パニクっているようだ。
カナトにはまだ前世のことを伝えていないので、適当にはぐらかすと、彼の混乱はさらなるものになってしまった。
そう言ってカナトが深呼吸する。
最たる疑問を解決しようと、カナトはシャケ、もといシャークんに訊いた。
カナトが俺たちを見渡す。
ここまで言われれば、もはや隠す方がおかしいだろう。
カナトが目を見開く。
にわかには信じがたいのだろうか。カナトはポカンとした顔で俺を見ていた。
Broooockに呼ばれて、カナトは我に返って彼の方を向く。
そう訊く彼は、優しく微笑んでいた。
提示された名前を復唱して、ようやく彼は思い出したように目を見開いた。
Broooockの顔がパァっと明るくなる。
きりやんが恐る恐る訊くと、カナト、いや、きんときはあの爽やかな笑顔で、彼の名前を口にした。
きりやんが目を輝かせる。
前世での呼び名に、目頭が熱くなる。
シャークんがポツリと呟く。
衝撃の事実に、きんときがオウム返しする。
まあ、そういうことだよね。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!