第37話

Episode33
201
2024/05/17 10:30
ぜんこぱす
ぜんこぱす
討伐隊ぃ!!!?
八幡宮
八幡宮
ちょ…こ、声!声大きいって!

反射的に横のテーブルを見てしまった。
どうやら、声の主は男女の生徒のようで。

私たちの視線に気づいたのか、2人は焦った様子で顔をこちらに向ける。
Latte
Latte
……!
ぜんこぱす
ぜんこぱす
あー…すみません…!
八幡宮
八幡宮
ごめんなさい、うるさいよね!?
iemon
iemon
いや、お構いなく…
Sレイマリ
Sレイマリ
大丈夫ですよ〜

八幡宮
八幡宮
もーちょっとぜんさん、勘弁してよ
ぜんこぱす
ぜんこぱす
だ、だって…!


今、この人たち……
多分聞き間違えじゃないよね?

みんなの様子を伺ってみると、3人とも目が合った。
考えてることは同じだ。

Latte
Latte
………
レイラー
レイラー
…討伐隊
Latte
Latte
うん、言ってたよね
iemon
iemon
やっぱ気になる?
Sレイマリ
Sレイマリ
そりゃあねえ
隣の2人に聞こえない、ぎりぎり周りの声に打ち消されない声量で話す。

討伐隊。私たちが今最も敏感になっているワードだ。
1度耳に入ってしまったら気になって仕方がない。

Sレイマリ
Sレイマリ
……もう聞いちゃうか!
レイラー
レイラー
は?
iemon
iemon
聞くって…

こっちが意図を理解できていないうちに、
レイマリさんは席を立つ。






Sレイマリ
Sレイマリ
討伐隊って言ってましたよね!
Sレイマリ
Sレイマリ
僕たち4人、昨日任命されたんです
Sレイマリ
Sレイマリ
よければ一緒に話しませんか!
八幡宮
八幡宮
え……
Latte
Latte
ちょっと!?
レイラー
レイラー
何を言ってるんですか…!
iemon
iemon
あのー、気にしなくていいんで

上級生かもしれない相手に遠慮もなしに…!

だけど、レイマリさんの後ろで慌てる私たちに対し、
2人はきょとんとした様子だった。

八幡宮
八幡宮
………
ぜんこぱす
ぜんこぱす
え、えっと…
八幡宮
八幡宮
奇遇だね、私も昨日渡されたんだよ
八幡宮
八幡宮
この任命書
レイラー
レイラー
…!
Latte
Latte
あ……
そう言って彼女はテーブル上の封筒を手に取る。
通知だ。昨日私たちが受け取ったのと同じ。
ぜんこぱす
ぜんこぱす
……なんで黙ってたのさ
八幡宮
八幡宮
開けたのが夜だったの
八幡宮
八幡宮
まさかこんな内容だとは思ってなくて
ぜんこぱす
ぜんこぱす
……そ
男子の方は任命されてないようだった。
そっか、友達が…ってなったら驚くし心配するよね。
レイラー
レイラー
………
レイラー
レイラー
女子、か…多分18以上だし……
Latte
Latte
レイラーさん?
レイラー
レイラー
よし…






















レイラー
レイラー
────



















Latte
Latte
……!?

























































レイラー
レイラー
ああ、やっぱり露草色

Latte
Latte
………

何、今の。

一瞬魔力の流れが止まった気がした。
初めての感覚。

でもみんな気にしてなさそう…

iemon
iemon
Latteさん?
Latte
Latte
え、あ…ううん
向かいのiemonさんが不思議そうに見てくる。
やっぱり、何も感じてないんだ。
レイラー
レイラー
あなた、18の八幡宮さんですよね
八幡宮
八幡宮
…うん
Sレイマリ
Sレイマリ
んえ、レイラーさん知り合い?
レイラー
レイラー
いや…違う
レイラー
レイラー
八幡宮さんは、私たち…920隊の仲間
Latte
Latte
え!?
iemon
iemon
仲間……
八幡宮
八幡宮
…君たちもそうなんだね
八幡宮
八幡宮
でも下級生でしょ?
Sレイマリ
Sレイマリ
あ、はい!17です
Sレイマリ
Sレイマリ
わかるんですか!
八幡宮
八幡宮
なんとなくね…
ぜんこぱす
ぜんこぱす
………
ぜんこぱす
ぜんこぱす
17が、4人も討伐隊に
八幡宮
八幡宮
……やっぱりおかしい
Latte
Latte
………
ぜんこぱす
ぜんこぱす
みんなは友達なの?
iemon
iemon
あー、元々2人ずつって感じですかね
iemon
iemon
お互い知り合ったのは昨日です
Sレイマリ
Sレイマリ
今はもう全員友達ですよ!
レイラー
レイラー
そー、ですね
Latte
Latte
うん
八幡宮
八幡宮
へえ〜そっかあ



ぜんこぱす
ぜんこぱす
…なんで僕は
ぜんこぱす
ぜんこぱす
………
八幡宮
八幡宮
あの〜、ほら!
八幡宮
八幡宮
クラスに全然いるでしょ、まだの人
八幡宮
八幡宮
意外とランダムだったりするかもね
ぜんこぱす
ぜんこぱす
………
Sレイマリ
Sレイマリ
……えっと
八幡宮
八幡宮
あ、ごめんね!
八幡宮
八幡宮
ご飯の途中でしょ?冷めちゃうし食べな
Latte
Latte
…はい
Sレイマリ
Sレイマリ
……
八幡宮
八幡宮
ね、君も座って
Sレイマリ
Sレイマリ
わかりました
少し重くなった空気の中、私たちは食事を再開した。
しょうがない…誰も悪くない。

まあ強いて言うなら、レイマリさんのせい。










































レイラー
レイラー
あ、めめさんたち
ご飯を半分ほど食べ進めた頃。

レイラーさんの呟きでみんなが顔を上げた。
確かに隊長とぐさおさんがこちらに歩いてきている。
Sレイマリ
Sレイマリ
隊長!
めめんともり
めめんともり
こんにちは
Latte
Latte
こんにちは…
iemon
iemon
 どーも
ぐさお
ぐさお
なになに、大集合じゃん!
めめんともり
めめんともり
親睦を深めるいい場ですね
めめんともり
めめんともり
お隣、いいですか?
八幡宮
八幡宮
うん…もちろん
ぜんこぱす
ぜんこぱす
………
2人は八幡宮さんたちを挟んだ向こうの席に着く。

隊長は親睦を深めると言うけれど……
3つのテーブルが横並びでそこそこ距離があるし、
賑やかなこの場所で会話はうまくいかないのでは。
ぐさお
ぐさお
まさかここでも会えるとはね!
めめんともり
めめんともり
珍しく2階に来てよかった
ぐさお
ぐさお
ほんと、進捗報告会でも開きますか
めめんともり
めめんともり
喋りすぎないでよ?
めめんともり
めめんともり
あんまり時間ないんだから
ぐさお
ぐさお
わかってる!










ぜんこぱす
ぜんこぱす
……あの
ぜんこぱす
ぜんこぱす
あなたが隊長なんですか
めめんともり
めめんともり
ええ、そうですよ
ぜんこぱす
ぜんこぱす
………
八幡宮
八幡宮
ぜんさん?
彼は椅子を引くと体ごと隊長の方を向く。
私たちはもちろん、八幡宮さんも状況がつかめていないみたいだ。








ぜんこぱす
ぜんこぱす
……僕を


































ぜんこぱす
ぜんこぱす
僕を920隊に入れてください!!

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