第3話

-少女の決断-
2,822
2024/02/15 11:46 更新
私は実験動物。
人類の為に戦わなければ行けない道具で、外の世界の事なんか考えた事が無かった。

でも、あの子は眩しくてこんな私なんかを助けてくれた優しい子なんだ、だから__
???
???
待っててね…。
???
???
…"カンナ"ちゃん。














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ー小さい頃、私は無理矢理異宙人と戦わされて酷く怯えて泣いていた。
泣いていた私に声を掛けたのはある女の子だった。
???
???
……うっ…ぅぅ…
???
???
何…?泣いてんの??ダサ、
???
???
え…?
???
???
だ、誰…?
カンナ
カンナ
アーシカンナ!!アンタは?
???
???
…?
???
???
どういう意味…?分からないよ。
カンナ
カンナ
名前だよ!な・ま・え!
???
???
名前…?…そんなの無いよ…?
だって私達は実験動物だから…。
???
???
"正規品"になれば、トッププレデターから番号が貰えるだけ…
カンナ
カンナ
ハッ、そんだけ頑張って番号だけ?
カンナ
カンナ
折角なら可愛い名前にしたいじゃん!!
カンナちゃんは最初は凄く変な子だと思った。
だって、カンナちゃんは私には考えた事もないような事を言っていていたから。
カンナ
カンナ
ねぇ!アンタの名前アーシが付けて上げようか?
カンナ
カンナ
『カンナ』って名前、アーシが付けたの!センスあるっしょ??
???
???
……何でもいい…
カンナ
カンナ
アンタは何のDNA持ってるの?
???
???
雪女とナントカっていう電気の竜…
カンナ
カンナ
ナントカって……
カンナ
カンナ
でも雪女かぁ…
カンナ
カンナ
そだ!『ヒサメ』って言うのはどう?
ヒサメ
ヒサメ
ヒサ…メ?
カンナ
カンナ
そ!ヒサメちゃん!!
カンナ
カンナ
可愛くない!?それとも…いや?
ヒサメ
ヒサメ
……何でもいい
カンナ
カンナ
あっそ!じゃあヒサメちゃんで決定ね




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あの時、カンナちゃんが私に名前を付けてくれなかったら私には名前が無かった。
カンナちゃんが居なかったらきっと私は笑顔を知らなかった。私はカンナちゃんが大好きだった。

けど、ある日__。






























カンナちゃんは居なくなった。



























大人が言うには"廃棄"になったと言ってた。
可笑しい…私よりもちゃんと戦ってたカンナちゃんが何で……?そんな事は直ぐに分かった。私が「戦わなかったから」だ。

大人は私の事を"適合率が高い"と言っていた、そんな私を捨てる事は出来ない。となれば私の近くに居たカンナちゃんを廃棄にすれば私は戦うと思ったのだろう…。


私は諦めたくなかった…。
何処かできっとカンナちゃんは生きてると願って
研究者
そういえば、
あの"個体"どうしたんです?
研究者
あー、他の施設に移動したみたいだぞ。アイツも驚いてはいたし、上手く転がれば良いんだけどな。
そんな事を私は寝てるフリをしてる時に聞いた。

この話は『カンナちゃん』の話をしてると直ぐに理解が追いついた。理由は簡単で、カンナちゃんが廃棄された次の日に話していたからだ。
もし違くても,生きている可能性が高い…。カンナちゃんを助けに行きたい…!!
だから私は正規品に昇格しない程度に戦闘をして、少しづつ力を付けた。



私は実験動物。
人類の為に戦わなければ行けない道具で、外の世界の事なんか考えた事が無かった。

小さい頃の私は…。

でもカンナちゃんはそんな私を笑わせてくれた、助けてくれた。だから今度は私が…
ヒサメ
ヒサメ
私がカンナちゃんを助ける番!!
パリンッ!!
私は首に付いてた首輪を氷で固めて電気をぶつけて壊した。
此処の施設は私以外もう居ない…。資料もさっき奪った…此処を壊せば研究は無くなる、ならいっその事…!!
私は研究所から出て空を飛び、
思いっきり研究所に電気をぶつけた。上手く他の線等に当たったのか爆発を起こした。
研究者
ゲホッ…!ゴホッ…一体何なんだ…!!
研究者
上を見ろ!!
研究者
なっ!?氷電がッ!!!
ヒサメ
ヒサメ
ッ!
不味い…見つかった……。
この事は他の施設にも伝わる筈…何処か…いい場所は……??
ヒサメ
ヒサメ
……ッ…
私は横の方を向くと遠くに山があるのが見えた。

取り敢えず彼処に行って一旦身を隠そう…それからこれからの事を考えなきゃ…。































パチパチ__
火花が飛び散る。

コツ_コツ__
???
あ〜あ、……
随分と派手にやられたね〜
???
……流石は噂に聞いてた通り、能力が凄いね……氷電ちゃん。
???
資料も無いし、此処はこのまま無くなるかな……?
???
………もう…こんな時間か…
???
…元気かな……。

































ー3日後
ヒサメ
ヒサメ
う"っ…
ヒサメ
ヒサメ
お腹空いた…
ヒサメ
ヒサメ
何か……ない…か…
バタッ!!
私は遂に体力の限界で倒れた。

お腹空いたなぁ……
私、このまま餓死するの…かな…?

ゆっくりと、私は瞼を閉じた。

















???
フガ…フガンガ…?
???
ホニャ〜フゴンゴォ〜?
???
フガ…フゴンガ…
な、何…?私……一体……
ヒサメ
ヒサメ
ッ!!
ヒサメ
ヒサメ
此処は…!?
???
???
ッ!起きたのか!!
???
???
良かった。
うわっ…凄いイケメンな人だな…
綺麗だし、耳とか尻尾とかあるし…異宙人?
???
???
フガ?
???
???
フゴ!フガンガ!!
ヒサメ
ヒサメ
え、えっと…ゴブリン…??
シディ
シディ
驚かせてしまい済まない。
俺の名はシディと言う、こっちはゴブイチ兄さんだ。
ヒサメ
ヒサメ
シディ…さん……
シディ
シディ
それで聞きたい事があるんだが、何故お前はこんな山奥で倒れていたんだ…?
ヒサメ
ヒサメ
……
言うつもりは無かった。
でも、私は何故か勝手に口が動いた。
ヒサメ
ヒサメ
私は"トッププレデター"っていう組織から逃げて来たんです。
シディ
シディ
ッ!?
シディ
シディ
トップ…プレデター……?
ヒサメ
ヒサメ
…?シディさん…??
シディ
シディ
そこは…俺も昔居た施設だ。
ヒサメ
ヒサメ
えっ!?
ヒサメ
ヒサメ
もしかして…!!
私は鞄に入れてた資料を出してシディさんの資料がないか確かめた。
シディ
シディ
ま、待ってくれ!!
シディさんは急に驚いた顔をして私の手を止めた。
ヒサメ
ヒサメ
…?
シディ
シディ
この資料…
ヒサメ
ヒサメ
それは、"デュアルコアプラン"の流れ的なものですが…
シディ
シディ
この顔写真…俺の母親に似てる…。
ヒサメ
ヒサメ
えっ!?シディさんのお母さんに…?
シディ
シディ
……
ヒサメ
ヒサメ
…っ
ヒサメ
ヒサメ
一緒に行きませんか…!!
ヒサメ
ヒサメ
シディさんのお母さんを助ける為に、友達を助ける為に…!
それは思い切った私の口から出た言葉だった。
シディ
シディ
……
シディ
シディ
少し待ってくれ…
シディ
シディ
考える時間が欲しい…。
ヒサメ
ヒサメ
……分かりました。











シディさんは真面目な表情をして悩んでいた。私と来るって事は此処から離れる事を指す訳だし当たり前だ。

シディさんからの返事が来たのは此処から4日後の事だった。
シディ
シディ
俺も行こうと思う。
ヒサメ
ヒサメ
ッ!!
シディ
シディ
父さんと話したんだ。
俺は母さんに会いたい、それに俺も何か役に立てるかも知れない。
ヒサメ
ヒサメ
本当に…良いんですか?
シディ
シディ
あぁ!問題は何も無い。
ヒサメ
ヒサメ
でも、本当に良いんですか?
シディ
シディ
何故だ?
ヒサメ
ヒサメ
危険な事もあるかも知れませんよ…?
シディ
シディ
俺が行くと言ったんだ。
なら、この選択を選んだ責任は俺の責任になる。何があろうと俺なら大丈夫だ!
ヒサメ
ヒサメ
……ふふ…
シディ
シディ
ッ!!やっと笑ったな。
ヒサメ
ヒサメ
…え?
シディ
シディ
いや、ずっと暗い顔をしてたからな。
ヒサメ
ヒサメ
そ、そうですかね…、
シディ
シディ
それに敬語じゃ無くても良いんだぞ?
ヒサメ
ヒサメ
で、でも…
シディ
シディ
外してくれた方が話しやすい。
ヒサメ
ヒサメ
………うん。
それから次の日、私達は出発をした。
シディ
シディ
そうだ!聞きたい事があったんだ!
ヒサメ
ヒサメ
え?
シディ
シディ
『名前』は、なんと言うんだ?
ヒサメ
ヒサメ
名前…
きっと、カンナちゃんが名前を付けてくれなかったらこの時も私には名前が無いままだった。

私は、カンナちゃんがつけてくれた名前で生きていくよ。
















だからカンナちゃん、待っててね。
























ヒサメ
ヒサメ
ヒサメだよ!































……To be continued

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