第6話

5話
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2024/09/29 05:02 更新

病院の入院期間が終わり家に帰った俺は俺は実家から持ってきていた中学のアルバムを物置部屋から漁った。

ぷりっつ
あった!

きっと、「とある人」の情報もあるはずだ………。  


そう思ってアルバムを開いた。


ぷりっつ
っ………!


当たり前だが、みんな顔写真の下に名前が書いてある。

しかし、それに該当しない人が1人いた。


名前も顔も黒く塗りつぶされている。


そいつが写ってる写真全部にそいつの顔は黒く塗りつぶされていて、それが「とある人」であることがわかった。

まさか………記憶を失う前の俺がこんなことを………


そう思ったら自分が酷く最低なやつだと思った。


そらびび
何落ち込んでんだ?
ぷりっつ
うわっ!

背後から急に声がして振り向くと神が立っていた。

ぷりっつ
驚かせんなよ………
ぷりっつ
てか、不法侵入なんやけど
そらびび
神に法律は適用されないから

だからといって勝手に家に入ってくるのは違うだろ

そらびび
んで、何落ち込んでんだ?
ぷりっつ
まぁ………記憶を失う前の俺って最低な奴やったんだなって

そう言って神にアルバムを見せた。

ぷりっつ
ほら、俺こいつの顔写真全部塗りつぶしてる
ぷりっつ
こいつのこと嫌いやったんかな?ってくらい………

俺って最悪な奴だ………


そらびび
………

神は何も言わずにアルバムを見ていた。

きっと俺に失望したのだろう。

こんな最低な奴だとは思ってもいなかったのかもしれない。
 
そらびび
まぁ………気にすんなよ

落ち込む俺に神は意外な言葉を掛けた。

ぷりっつ
え………?
そらびび
だってほら………お前、記憶がないわけじゃん
そらびび
つまり記憶がある時のお前と、ない時のお前ってほぼ別人なわけ

そんなのあり?

記憶の有無で人って変わる?

そらびび
取り敢えず、気にしないほうがいいと思うから………その………
ぷりっつ
………wありがとな

案外いい奴なんだな、神って。


そう言えば………


アルバムを漁っていた時、古いノート見つけたんだよな。


俺は古いノートの表紙を見る。


【日記】

と書かれた表紙は何年もしまい込まれていたように古びていた。

そらびび
なにそれ
ぷりっつ
多分………俺の学生の頃の日記やと思う
ぷりっつ
懐かしいな………

俺がそっと表紙を捲ると当時高1だった年と日付の後にその日あったことが書かれていた。
2014年 8月19日

アマルにアイスを奢ってもらった。

今日もバニラだった。

そろそろバニラじゃなくてチョコも食べたい。






8月20日

アマルとスイカを買った。

俺ん家でスイカを切って食べた。

めっちゃ美味かったけど、腹いっぱい過ぎて、夕飯を食べられなかった。




8月21日

アマルが泣いて家に来た。

「どないしたん?」って聞いたら何も教えてくれんかった。

夕飯はアマルと食べた。

泊まっていくか聞いたけど、アマルは遠慮して家に帰った。




8月22日

アマルが行方不明になった。

家の近くの川で遊んだ帰り、「用事があるから!」って言って別れた。

夜、アマルのお母さんから電話があってアマルが帰ってこーへんって言ってた。

どうしよう、

アマルがおらへん生活はいやや………




8月23日

アマルを探した。

川で遊んだ帰りに用事があるってアマルが行った方向をめっちゃ探したけど、アマルは見つからんかった。







2016年 3月21日

卒業式やった。

結局、アマルはずっと見つからんかった。

アマルの家族も村を出ていった。

噂ではアマルは死んだって聞いたけど絶対嘘や。

だってアマルとずっと一緒や!って約束しとったもん。

あいつは約束を破らん人やし。

あいつは生きとる。絶対死んでへん。



「ぷーりっつ!」



またあの声が聞こえる。



あいつはもういないってわかってるのに



どこかであいつは生きている気がする。



ぷりっつ
アマル………


俺の中で定かではない存在だった。



そらびび
知ってるか?過去を変えるにはな
そらびび
大きな代償が必要なんだ
そらびび
お前はそれでも過去を変えたいか?大事なものを失ってもか?


その言葉に素直に頷けないのは俺が弱いから。


失った記憶は薄っすらだが少しずつ蘇っている。


ぷりっつ
考えさせて………っ

俺は物置部屋を出ていって自分の部屋に閉じこもった。


あっきい達から電話があったけど無視した。


俺の中でいろんな考えが蠢いていた。


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