…とか言う会話をして、入道とか言う逃げられそうにない相手を引き連れてきた華月です。
敵を分断するぐらいはあれば可能かと思いきや、生徒の中でも一際強い奴らが着いてきたよ。
生徒があの狐の手駒になった以上、まずは生徒に入った奴をどうにかしなくちゃならん。
生徒に入ったのは〝オサキ〟と呼ばれる憑き狐。
…だと思うから、その対処をするのなら……
…これ着いていくべきか?…と、思ったが…
考えてる暇もないな、ここは彼に着いていこう。
っつーか、この人も普通に黒い狐じゃねぇ…?
…そう言えばこの人、何か聞いたことがある声だと思ったが…あなたの声に似てるのか。
それに、今の発言からして息子がいる…
となるとまさか…パッと見た感じではあなたと似ても似つかないが、この人…
見慣れた人物が目の前に現れ、一気に緊張が解けて力が抜けたからか、その場にへたり込む。
変わんねぇな、この人…まぁ、いっつもあなた様のそこに助けられてんだけどさ。
…葛ノ葉…と言えば…白狐か?よく安倍晴明公の母親とも言われる神の使いみたいなもんだよな。
この街、本当に昔っからあるのか…1000年以上も前の人物名が出されるのはおもしろいね。
…にしても、あなたのお父様か……つまり、少なくとも5000歳以上なんだよな。
狂った年数生き過ぎなんだよ、コイツら…普通なら2000年も経てばお陀仏するだろうが。
白虎らも同じなんだから、本当おかしいよ。
あなた様もお父様も安倍家の血筋なのか、と言うよりも…安倍家の始祖のようなものか。
確かに安倍晴明公や晴明殿ら…晴明公を知っているだろう填星と因縁深いことも納得できる。
にしても、それであればどうしてあなた様は…
どうしてあの狐のことを。填星を。そして弟のことを、隠し通したんだろうか。
敵対しているなら、情報を吐けばよかったのに。
どうして嫌いだったのに、殺すべき相手だったのに情報を渡そうとせずに隠し通して…
それなら尚、あなた様が死ぬことは許されないな…
…そして、絶対にあなた様と晴明を和解させねば。
そう、〝絶対に〟だ。和解させて生き残らせなければ意味がない…たとえ俺が死んでも。
あなた様を問いただすまでは、死ねないけど。
ヒラヒラといつも通りの調子で手を振るあなた。
…その様子に、さっきまで荒んでいた心が落ち着いて笑みを浮かべる余裕が生まれる。
なんだあの人。相変わらず可愛いな?()確かにあなた様は気まぐれだけど…それでも俺のことをずっと気に入ってくれてるってのは…
…単なる気まぐれなのか?それとも、何か…いや、考えるのは野暮だな。素直に喜ぼう。
実際、気に入ってくれてるってのはありがたいことだから。そこを探るのはだめだ。
「それは光栄ですね」……とか言う暇はない。
右側?いや…この街にいない?しかし、今のは…
……どういうことだ、今の。今のは間違いなく…













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。