(あーぁ、もう今回もしけてるわね〜！
なんで大した金も持ってないのよ
私を相手にしてるんだから、もっと貢ぎなさいよ！)

(……うふ。でも今回も、私が盗った男のお相手の顔はいい顔だったわ
思い出しても笑いが込み上げてくる)

(私より醜いくせに、いっちょ前に嫉妬だけはしてw
心まで醜いのね
汚らわしいわ
だから盗られるのよ)

(はぁ……それにしても……最近は粗方、婚約者持ちの男は狩っちゃったし、新しい刺激が欲しいわ)

(…………あれはシリウス王太子と……その婚約者のセレス……
うふふ……新しいオモチャにピッタリじゃない)

(男たちにはまた、あなた達との愛を通すために権力がいるんだって言っとけば疑いもしないしね
本当に単純)

は？えっ？
同意を得なければ心は映されないんじゃないの！？

や、やめて！！やめなさいよ！
こんなデタラメな記憶見せやがって！

えぇ、もちろんよ！どんなに見せてもデタラメに変わりないもの！

くっ……

あぁもう！うっさいわね！
あんたらなんか全員私のお財布よ！財布！

は！？クソ女ってなによ！
あんたらなんて所詮婚約者がいたから盗んだだけだから！自惚れないでよね！

は！？

え？

は！？きっも！！！！
なんなの！？あんたなんか王太子以外に価値があるわけないじゃない！

あぁもう！計画台無し！つまんない！私帰る！