苦い味が広がる。
それなのに、体が動かなかった。
触れられているのに、体が拒まなかった。
唇が離れ、彼は笑顔でこう言った。
ホシ「見ーつけた。闇の王女様。」
「...え?」
闇...?
ホシ「悪いけど、もう光の国に帰らないでね。...本来の場所じゃないから。」
笑っているのに、逃げ場がなくなる感じがした。
あなたの体が凍る中、彼は笑いながらよろよろ歩き回っていた。
ホシ「やっぱり怪しいなーと思ったわ。」
彼はまた近づき、あなたの髪を掻き撫でた。
すぐに離すはずなのに、なかなか離れなかった。
ホシ「毛先も灰色だし。」
毛先の色。
それは種族を分ける一般的な方法。
光は白い、闇は黒い、あなたはそう教わった。
まぁいくらでも染めれば隠せるけど。
でもあなたの毛先は特別濁った白だと言われていた。
それが王家の血...と言っていたが...
ホシ「何より、君の唇の味...甘くなかったし。」
頭が追いつかず、言葉が出なかった。
大量の疑問が浮かぶ。
「それって...どういうこと...?」
彼の眼差しは"悪な奴ら"とは少しずれていた。
ホシ「まぁまぁ、とにかく。もう寝て、明日闇の宮殿に帰ろうね。」
眠れるはずもなかった。
それでも目を閉じた瞬間、











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!