第10話

絶対、守るから
57
2024/04/14 11:57
(最後に大事なお知らせあります)
ももside
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
なんでお母さんがあの中に…!?
焦るあたしの声に応えたのは、深冬だった。
_夜宮@よみや_ _深冬@みふゆ_
夜宮よみや 深冬みふゆ
簡単な話よ
_夜宮@よみや_ _深冬@みふゆ_
夜宮よみや 深冬みふゆ
シツボーガは、人間の
"夢や希望"がエネルギーだから
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
夢や希望を奪ってるってこと!?
そんなこと…許されるわけない…

なんとかして、助けないと!
気持ちばかりが逸って、
一歩踏み出そうとしたあたしを、
フォルレ
フォルレ
駄目です!
フルール
フルール
やめるなの!今のももじゃ勝てないの!
フォルレとフルール…2人の妖精だった。

2人はあたしの腕を力いっぱい掴み、
走り出そうとするあたしを止めていた。
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
だって…放っておけないよ!
フォルレ
フォルレ
ももさん!今の貴方では
シツボーガには勝てません!
フォルレの必死な、ともすれば泣き出しそうな叫び。

思わず、走り出そうとしていた足の力が抜ける。
嫌だ、嫌だよ…

あたしは誰の苦しそうな顔も見たくない…
フォルレ
フォルレ
とにかく、今は逃げましょう!
そこの男の子だけでも助けないと!
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
…うん!
お母さんを見殺しにするみたいな言い方。

あたしがそれを咎めなかったのは、
なんとなく分かったからだ。

フォルレだって、お母さんを助けたいんだって。

ほんとは、逃げたくないんだって…

それでも、せめても男の子を守るために。

フォルムはとても苦しそうな表情で、決断していた。
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
…きみ、逃げよう
モブ
でも、お母さんが…お花が…
お花…そういえばどこに…?

何かあっても庇えるように男の子の側からは離れず、
視線だけを巡らせてあの赤い花を探す。

そして、赤いカーネーションは。
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
…あった!
シツボーガの足元で、一枚の花弁も欠けることなく
咲き誇ったまま、転がっていた。

取れるかな…一瞬近寄るだけだったら出来る…?
あたしが一歩、走り出そうとした瞬間だった。
_夜宮@よみや_ _深冬@みふゆ_
夜宮よみや 深冬みふゆ
シツボーガ、早くして
シツボーガ
シツボーガー!!
冷酷な声が響き渡り、シツボーガが一歩踏み出す。

その、足元には____!
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
やめてっ!
赤いカーネーションの花弁が、宙を舞った。
それが、信じられない…いや、信じたくなくて、
あたしの目にはスローモーションで見える。
でも、現実は非情で。
赤いカーネーションは、踏まれて潰されていた。
モブ
お、お花が…っ
_夜宮@よみや_ _深冬@みふゆ_
夜宮よみや 深冬みふゆ
花?あぁ、シツボーガが踏んだのね
モブ
酷い…酷いよ…っ
じわりじわりと、男の子の瞳に涙が溜まっていく。

それが見えているのに、深冬は顔色1つ変えない。
_夜宮@よみや_ _深冬@みふゆ_
夜宮よみや 深冬みふゆ
酷い?何が?
それどころか、更に追い打ちをかける。

冷酷に、無慈悲に。
_夜宮@よみや_ _深冬@みふゆ_
夜宮よみや 深冬みふゆ
花なんて…
 
_夜宮@よみや_ _深冬@みふゆ_
夜宮よみや 深冬みふゆ
"ただのモノじゃない"
 
その言葉をあたしが認識したと同時に、

男の子の頬を、涙が伝った。
その瞬間、
あたしの中で、何かが切れたような気がした。
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
やめて…やめてよ!!
何かが、身体の内からこみ上げてくる。

それは悲しみにも似ている、それでも確かな"怒り"。
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
なんでこんなことするの!?おかしいよ!
頭が真っ白になって、ところどころ声がかすれた。

でも、その中でも、確かにあたしの中にあるものがあった。
恐怖も怒りも全て押しのけて、叫ぶ想いがあった。
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
これ以上、好き勝手なんてさせない!!
ずっとずっとあたしが大切にしてきた想い。

ただそれだけを想って、あたしは思い切り叫んだ。























「これ以上、みんなの笑顔は奪わせないっ!!」
その時、























力強い光が、あたしを照らした。
 
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
…なに、これ…?
フルール
フルール
な…なんでフルールが光ってるなの!?
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
え?
フォルレ
フォルレ
フルールさん!?
突如現れた、力強くて温かい、優しい光。

その光は、フルールから出ていた。
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
よく分かんないけど…きっと大丈夫!
フルール
フルール
…そうなの。この光、悪い物じゃないなの。
にっこり笑って、頷くフルール。

そう、絶対に大丈夫。

そう分かる。
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
ねぇ、フルール…力、貸してくれる?
フルール
フルール
もちろんなの!
フルールは…ももの、力になりたいなの!
フルールが光に負けないくらい、力強く言い切る。

すると、光はフルールを離れてあたしの元へやって来た。
そしてその光は、
綺麗なペンになって、あたしの手に収まった。
_花岡@はなおか_ もも
花岡はなおか もも
よし…行くよ!
お花もお母さんも男の子も…絶対、守るから!























これの最新話見て下さい。

今後の投稿に関することが書いてあります。
…あっちの方で色々言うので言う事ないですね。

それでは!

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