第77話

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2026/04/22 13:00 更新




    黒い服は思ったより重かった

    鏡の前でネクタイを締める指先が

    震えてるのに顔は静かで




_@_
 ……… 




    会場の前には白い花が並んで

    白ユリの匂いが強くて頭がぼんやりする
 
    人が多い

    親族 , 友達 , 知らない大人 __

    案の定 俺は端に立ったまま動けない




_@_
 ( …  あの子・・・はどこにいる ) 




    分かっているのに分からないふりをする

    棺の前まで来たとき , 足が止まった




_@_
 ッ  …… 




    白い布 , 静かな顔 。

    眠ってるみたいなんて思わなかった

    ただ動かない

    この前まであんなに必死に目を開けてたのに




 ドンミンくん  … 




    小さな声で名前を呼ばれて振り向く

    彼女のお母さんだった




 来てくれて  …  ありがとう 




    深く頭を下げられる

    違う 。

    ありがとうなんて俺が言う側なのに




_@_
 こちらこそ , … 
 お世話になりました 




    それしか言えない

    涙は相変わらず出ない

    胸の奥が空っぽのまま花を一輪棺の中に入れる




_@_
 ……  あなたの下の名前 , .. 




    指が触れそうで触れない

    触れたら本当に終わる気がして 。

    周りのすすり泣く声が遠い

    時間がゆっくり進む








    焼香が終わり  ,  蓋が閉じられる音がした

    その音だけがやけに現実的に感じて

    何かが剥がれ落ちていく




_@_
 ( あぁ 。終わったんだ ) 




    病室も点滴の音も夜に歌ったあの時間も

    ほんとに 、全部 。

    外に出ると空は晴れていた
 
    こんな日に限って青すぎる




_@_
 …  ん , 




    スマホが着信で震える




 明日 月末評価のリハ 
 あと , 今日は先に個人的に話がしたい 




    世界は本当に容赦がない

    ポケットの中で拳を握る

    __ 泣かない 。

    もう泣いたから




_@_
 ふ ー … 




    ただ一つだけ胸の奥で思う




_@_
 ゆっくりでいいから 
_@_
 幸せになって 




    蝉がうるさくて日差しが強い 

    あの言葉が 今になって重くのしかかる








 大切な人の喪中なら 
 少し休んでもいいんだぞ 
_@_
 でも  …… 




    振り付けの先生に声をかけられた




 一日で10曲作って持ってくるなんて … 
 心配になるだろ 
_@_
 普通じゃないんですか  , 
 デモ段階だとしても 
 この量は常軌を逸してる 




    結構おかしいらしい 。

    身内でもまだ経験した事がないことで

    動揺してるのかもしれない




 今日は顔出すくらいにしとけ 
 メンバーも心配する 
_@_
 …  はい 




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