第13話

すの・青_年上①
141
2021/05/06 10:00








 ピーンポーン






 「 はーい 」


 学校帰り、しょうたくんのお家に来た


 そしたら女の人が出てきた

 めっちゃ綺麗な人



 「 あー、ちょっと待って 」




 その女の人は髪をかきあげると


 しょうたくんを呼んだ




 「 あ、あなた 」



 ひょっこり顔を出したのは愛しのしょうたくん





 しょうたくんは大人なあの人が良いんだ



 無理して私と付き合ってくれてたんだ




 そう思ったら視界が滲んできた


 ダメダメ、泣いたら負け


 しょーたくんにまで嫌われちゃう





 『 じゃ、邪魔してすみませんっ 』





 言うが早いか駆け出した















 ついた先はよく知らない公園


 人はあんまりいなかった



 溜め息を吐いた



 もう、逃げる幸せも無いや



 ブランコが時折キコキコと鳴る







 「 なんで学校来んの?マジ目障り 」




 「 お前なんか産まなきゃよかった 」





 「 あなた、好きだよ 」







 学校でも、家でも居場所が無かった私に


 居場所をくれたしょーたくん



 なのに、しょーたくんにまで嫌われた










 きっと私が子供ぽいから


 9歳も上のしょーたくんには見合わなかったんだ







 料理も上手くないし


 キスも駄目


 お金だっていつもしょーたくんが出すし













 しょーたくんが



 「 あなたはそのままで良いよ 」



 って




 「 あなたの隠さないとこ、好き 」



 って



 そう言ってくれるから甘えてたんだ




 『 ごめんね、しょーたくん 』



 大好きな名前を呟いたから

 涙が一線頬を伝った














 あーあ、大好きだったのになぁ











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