視点主.sha
kn「取り敢えず雪乃の住所はあいつらに任せるとして、俺らは卒業文集を見よう。」
文集や卒業写真は、江川先生にメールで送ってもらうという方法になった。
俺の家のパソコンに送って貰えるらしい。
ただ、
eg「あぁ、住所?
住所については個人情報保護のためメールでは送れないのよね〜。
学校に来れば見せてあげられるけど…ごめんね。」
と言われたので、俺らは諦めた。
文集と卒業写真をメールで受信すると、回線がとても不安定だと感じる。
sha「すっごい回線悪いな。」
br「ぱぱっと見ちゃお。」
先に卒業文集について調べる。
そうすると、すぐに雪乃の文集が見つかった。
『高校生活で一番嬉しかったこと
雪が降るあの日、急激な寒さのせいか私は腹痛を起こして廊下でうずくまってしまった。
たくさんの同級生がいる廊下で、動けなくなってしまってとても恥ずかしかった。
邪魔になるから早く動かなくちゃって思えば思うほど反対にお腹はどんどん痛くなってしまって、
どうしようって頭が動転してしまってた時、クラスメイトの子たちが助けてくれた。
私と全然仲良くないのに優しく保健室まで連れてってくれた。
それが私の高校生活で一番うれしかったことです。』
sha「…なぁ、これって俺らの事じゃね?」
こんな記憶があった気がする。
高校の時に、人を助けてた記憶が。
br「だよね!僕も覚えてる!」
Broooockも笑って賛同したが、きんときは覚えていないと言った。
ただ、どれだけ思い出そうとしても雪乃の顔は霧がかかったようにうまく思い出せない。
どうして?
sha「顔が思い出せないし、卒業写真見ようぜ。」
kn「うん、そうしよっか。」
卒業写真から雪乃を見つけ出した。
ただ、「先刻 雪乃」の写真だけ真っ黒になっていて見えない。
俺らは雪乃の顔を思い出せないのがどうしても気になって仕方なかった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!