第84話

続き
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2024/04/17 12:00
長尾side 



はよ寝ろよ。


そう言いたい気持ちをぐっとこらえて、みっちーが


布団に入るのを待つ。


俺はスマホをいじりながら、みっちーの様子を観察。


...........ずーっと台本読んどる。


まー、こうなることは予想してたけど。


ふっ、とみっちーが顔を上げる。


お!?寝るんちゃう!?✨


道枝「長尾?」


長尾「なに?」


道枝「長尾って、寝るの意外と遅いんやね」


長尾「...........」


あんたのせいや!


..............とは言えない。


長尾「そ、うかなー?もうちょっとしたら寝るけど.........みっちーこそ遅いんやね、」


道枝「そう?台本一通り読んだら寝ようと思ってるんやけど、」


台本、一、通り.........?


ちらっとみっちーの手元にある台本を見る。


あ、あと半分くらい残ってるけど........?


長尾「こ、これ全部読むん!?明日じゃダメなん?」


道枝「ぇ、まぁ、流れを確認する程度に........流し読みってやつ?」


.............まぁ、それなら早く終わるか。


道枝「ごめん、長尾寝る?」


長尾「えっ」


道枝「電気明るくて寝れへんよな、ごめんな、消そうか?」


長尾「ぁ、いや、」


...............変に気を遣わせてしまった。


長尾「だっ、大丈夫!俺明るくても寝れるから!」


...........ウソ、どんなに暗かったとしても寝られへん。


道枝「ほんまに........?」


長尾「じゃー見とき?笑 おやすみ!」


みっちーには背を向けて、布団を潜り込んだ。


これで、みっちーが寝静まってから薬飲むか............





スー スー スー スー


3、40分くらい経ってから、規則正しい寝息が


聞こえ始めた。


寝た............かな。


カバンから薬を取り出して、水で流し込む。


そして、もう一度布団に入った。









チリリリン チリリリン


スマホのアラームが鳴る。


長尾「...........ん、」


起きな、


うっすら目を開けると、白い─────顔!?


長尾「わっ!?」


思わずベッドの上で転がって、端による。


ななななななな、なにっ!?


..................って、よく見たら。


長尾「みっちーやん........」


道枝「長尾って意外とビビり?笑」


ペロン、とパックをはずす。


長尾「それは誰でもびっくりするやろ........」


バクバクしている心臓に、思わず手を当てる。


道枝「─────寝れた?」


長尾「えっ」


一瞬、ドキッとしてしまう。


みっちーは、ただ、聞いただけ、やんな........?


長尾「う、─────っ、!」


よく、見ると、みっちーの手には睡眠薬と書かれた薬の袋が。


長尾「な、なんで、それ、っ」


道枝「長尾のベッドの近くに置いてあったから。勝手に見てごめんやけど.........睡眠薬、使ってるん?」


長尾「ぃ、いや、っ?一応、その、使うかなー.....って、」


道枝「使用済み」


と言って、個包装の袋を前に差し出す。


長尾「...........っ、」


ばれ、た。



道枝「長尾。
─────なんか、悩んでる?」

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