あーひとりになった
たった10数分いただけの君に孤独以外の蜜の味を教えられてすっかりその蜜が恋しくて仕方ない体になる。
君は今をときめくスター
どの世代にも大人気で、きっと僕よりも可愛いファンがたくさんいるんだろう。
気にしてはいけないこともこの1年弱の付き合いで十分理解している。だけど、寂しさとは怖いものだ。
それに夜中ということも相まって、わかっていることがわからなくなってくる。これがどれだけ怖いことかも、わかっているつもり。
正直君と付き合うのにある程度は覚悟していた。
でも、どんどん君の人気は上がり、そのことを一緒に喜びながらも寂しさを感じていた。
「はぁー、辛いなー、」
大人気アイドルヘチャンが若手女優と熱愛か
寝ぼけていると思っていた。
君は忙しくてなかなか会えないけどそれでも僕を愛してくれていると信じていたから。あり得ないと思った。
疑惑が出ている若手女優というのは今丁度話題になっていて一作前の作品でヘチャンとは共演していた。共通点も、出会うところもあるんだ。
世界は不平等だ。
僕にはなにもない。
もう一回寝よう。
そしたらきっと世界が変わっていてくれるはず。
なんて少しの淡い期待と現実逃避をする。1番哀れだけどそれでも自分にはそれしかできなかった。
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3時間後ぐらいたっただろうか。
SNSをみても何も状況は変わらずむしろ悪化しているようだった。
君は人気者らしくそれなりに嫌われている。今では嫉妬だと思い僕も気にしていなかったが、今回はどうもひどい。
当事者じゃないはずなのにこんなに苦しい。
君は今何処で何して、今は大丈夫かな
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!