北 海 道 ・ 函 館 _____ 。

斧 江 財 閥 の 収 蔵 庫 で は 大 勢 の 機 動 隊 員 が 忙 し な く 動 き 回 ｯ て い て 、 コ ナ ン と 羽 麻 都 は 2 階 の 階 段 の 傍 に 立 て ら れ た 屏 風 の 前 に い た 。

屏 風 の 中 央 に は 、 星 型 の 赤 黒 い シ ミ と 、 真 ん 中 に 細 長 い 穴 が 開 い て い る 。

コ ナ ン は 何 げ な く 後 ろ を 振 り 返 ｯ た 。

1 階 の 大 型 金 庫 の 前 で は 、 家 主 の 斧 江 拓 三 が 動 き 回 る 機 動 隊 員 達 を 不 安 げ に 見 つ め て い る 。

傍 に い た 警 視 庁 捜 査 二 課 の 中 森 銀 三 警 部 が 、 胸 を 張 ｯ て 言 ｯ た 。

中 森 警 部 は そ う 断 言 す る と 、 拓 三 か ら 受 け 取 ｯ た キ ｯ ド の 予 告 状 を 見 た 。

【 本 日 深 夜 零 時 
     斧 江 拓 三 氏 所 蔵 　 東 窪 榮 龍 の 脇 差 2 本 　 頂 戴 に 参 上 す る 　 怪 盗 キ ｯ ド 】

文 面 の 最 後 に は 、 お 馴 染 み の キ ｯ ド マ ー ク が 描 か れ て い た 。

中 森 警 部 が 忌 々 し そ う に 予 告 状 を 睨 む と 、 拓 三 は 出 入 口 の 方 を 見 た 。

出 入 口 の 前 に は 金 属 探 知 機 の ゲ ー ト が 置 か れ て い る 。

中 森 警 部 が 言 う と 、 拓 三 は 腕 を 組 み な が ら 美 術 品 が 並 ぶ 庫 内 を 見 回 し 、 息 を つ い た 。

収 蔵 庫 の 階 段 を 降 り た コ ナ ン と 羽 麻 都 は 、 中 森 警 部 の 背 後 を 通 り 、 廊 下 へ 進 ん だ 。

薄 暗 い 廊 下 の 壁 に は 、 三 日 月 な ど を モ チ ー フ に し た 6 枚 の ス テ ン ド グ ラ ス が 嵌 め 込 ま れ て い る 。

広 間 か ら 拓 三 の 声 が し て 、 コ ナ ン と 羽 麻 都 は 廊 下 か ら 覗 い た 。

苛 立 ｯ た 様 子 で 、 拓 三 が 立 ち 上 が る 。

コ ナ ン が メ ガ ネ の つ る に 手 を 伸 ば し た 瞬 間 、 背 後 か ら 首 根 ｯ こ を 引 ｯ 掴 ま れ た 。

小 五 郎   コ ナ ン を 持 ち 上 げ た ま ま 、 羽 麻 都 は そ の 後 ろ を 追 ｯ て 廊 下 を 戻 ｯ て 行 く 。

廊 下 に 誰 か が い る こ と に 気 付 い た 拓 三 は 、 そ そ く さ と 奥 に 消 え て 行 ｯ た 。