デリザスタ・マーカス処刑日まで、20日。
過去の罪人の記録を、ひたすらに調べていた。
前例があれば魔法局も振り向いてくれるかもしれない。
心配するレナトスの手を振り払ってしまった。
レナトスは私の向かい側に座ると、山積みの資料を一束開いた。
_____3時間後。
だめだ。
やっぱり全然見つからない。
もうあと20日しかないのに。
この作戦はだめかな。
だったら何日も無駄にしてしまった。
外を見ると、朝日が昇っていた。
学生時代、本を読むのに明け暮れてこの朝日を見たことが何回あっただろうか。
懐かしい感覚すら覚える。
神覚者様レナトスのポケットから、鍵が出てきた。
世界が変わっている。
大きな地殻変動のように。
静かに、でも確かに。
変わっていく。
私は、大あくびをする友人の背中に向かって言った。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!