相変わらず青い空の下。
私の視線は、足首にさらしをまいて
爆笑しながら走る2人を捉えている。
遠くからでも笑っている2人を
見ていると、私もなんだか
笑いが込み上げてくる。
私の応援が聞こえていたのか、
2人は、ゴールした後に
こっちに向かって手を大きく振ってくれた。
…最下位だったけど。
退場の音楽に合わせて
2人はこっちに戻ってくる。
私はそれを笑いながら迎える。
「まあ、楽しかったしいいか!」と、
笑う2人をみて、そのテキトーさも
なんだか”らしい”と感じる。
笑いながらのんきに話していたら
のぞみから急に爆弾のような
問いが投げつけられる。
どうやら2人は二人三脚の待ち時間に
私の話をしていたらしい。
なんか楽しそうに話しているな〜、
とは思っていたけど。
「好きなの?!」「どうなの?!」と、
2人に問い詰められた結果、
仕方なく認めてしまった。
もうそこからは、
質問攻めが待っていて。
「いつから好きなの?」とか
「連絡先は?」とか。
…まあ、こうなることは
わかっていたけど。
そして最後にはそう言われた。
…というのが数時間前。
もうそろそろ日が落ちかかってくる。
つまりは体育祭も幕を閉じる、
というわけだ。
…ツーショットの写真。
2人は簡単に言ってみせたけど。
それでも、私にとってはどうしても
難しく感じられて、誘いに行く勇気が
出ないものなのだ。
そうして、校庭の砂を見ながら
吐いたため息。
それを遮るような足音がひとつ。
足音の正体はお兄ちゃん。
…それともう1人。
私はそれに気づかなかったのだけれど。
お兄ちゃんが指差した方から
小柳先輩がでてくる。
いると思っていなかったから
どきっとしてしまう。
お兄ちゃんから始まった
テンポのいい会話が
目の前で繰り広げられる。
そして、続いていた会話は
お兄ちゃんの発した言葉によって
崩されていった。
そう、このマイペースな発言によって。
こちらの小説コンテストに参加させていただきます♪











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。