< 幻想郷 魔理沙side >
ま、そう思えることが平和でいいんだろうけどな
でもやっぱしなあ……
特に今日は実験できるキノコがある訳でもないし
かと言って取りに行くつもりもない
じゃあ……
そういう考えにいたり、私はほうきに股がって博麗神社を目指した
空から見下ろした先では、おそらくチルノと大妖精であろう妖精2人が
何かを探しているかのように走り回っていた
そろそろ到着、だな
私はどんどん高度を落とし、博麗神社の境内に足を踏み入れた
ここ、博麗神社の巫女である博麗霊夢は
掃除をする手も止めず質問を投げかけてきた
別に私はちょっかいをかけに来ただけなんだがな
出された選択肢を全て否定すると、霊夢は掃除の手を止めて
「なんで途中で遮るのよ」
と言いたげな視線を向けてきた
« 博麗神社 魔理沙side »
まあ、あながち間違ってないし、別に手ぶらじゃあない
だが財布は無いな
賽銭は諦めることだな
このまま他愛ない話をして帰るもんだと思ってた
だが、この日はその予想の反対方向へと走って行ってしまった
私がそこで見たのは空が揺れている光景だった
まるで、地震ならぬ空揺が起こっているかのように
と、言っても別に地面が揺れているわけじゃない
別に何か変な生き物の気配とかを感じる訳でもない
おそらく曇っていたらわからなかったであろう
これは幻想郷の住人による異変なのか?はたまた、なんの害もない幻か
ただの誰も何もしていない、怪奇現象かもしれない
どちらにせよ原因は解明しないといけないが
突然、後ろから声が聞こえ振り返った
暇つぶしにもちょうどいい
紫はそう言うと、この異変の詳細について話し始めた
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!